海鮮丼 まるきた 2号店
海鮮丼 まるきた 2号店
海鮮丼 まるきた 2号店

東京、海鮮丼5選

シンプルなのにふと強烈に食べたくなる日本の味

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タイムアウト東京 > レストラン&カフェ > 東京、海鮮丼5選

テキスト:浅野陽子(フードライター)

丼に飯を盛り、上に並べた刺し身と楽しむ海鮮丼。使う食材は寿司と同じだが、職人の繊細な技術を堪能するというより、食べ手がしょう油やワサビで好きなように楽しむ、素朴でダイナミックな料理だ。

シンプルだが、オフィス街のランチタイムでは不動の人気メニューでもある。さらに海鮮丼は、時間が空くとふと強烈に食べたくなる、不思議な魅力がある。以前、大の日本通というオランダ人の記者に「日本で一番好きだった食べ物は?」とたずねたら、ラーメンでも天ぷらでもなく「築地市場で朝食に食べた、海鮮丼が何年経っても忘れられない」と聞いてなるほどと思った。確かに、市場には海外からの観光客が行列を作っている店もあり、海鮮丼は日本人のみならず海外の人にもファンが多い。

近年、都内では好みの刺し身をカスタマイズして楽しんだり、タワーのように豪快に盛り付けてあったり、居酒屋で24時間オーダーできるものなど、さまざまなスタイルが登場している。ここでは話題の海鮮丼が食べられる店5選を紹介する。

  • 日本料理
  • 日本橋

日本橋で圧倒的な人気を誇る、海鮮丼1メニューのみを提供する店。日本橋は人気のある店とない店の差が大きいが、この「つじ半」の繁盛ぶりは群を抜いている。平日でも朝10時台から行列ができ、2時間待ちは当たり前だ。

同店の海鮮丼は、マグロや貝、イクラ、ネギ、キュウリなど、様々な具材を混ぜて、ボリュームたっぷりに盛りつけてあるのが特徴。最後に少し米を残してタイのダシ汁をもらい、甘めのゴマダレがかかった刺身をのせ、熱いダシを注いで茶漬けとして食べる。一度食べると忘れられない味で、長蛇の列にも納得する。

昼時の行列は避けられないが、神楽坂や赤坂にも店があり日本橋店よりは空いているため、どうしてもこの味を食べたいなら、他店を攻めるのもアリだろう。提供するメニューはすべて同じだ。

  • 日本料理
  • 有楽町

帝国劇場すぐ近く、日比谷シャンテの隣にある一棟丸ごとの総合飲食店ビル、日比谷産直飲食店街の1階に入る海鮮居酒屋。全国の新鮮な素材を使ったさまざまな海鮮料理が、いつでも時間を問わず楽しめる。酒と一緒に魚のつまみを合わせたり、「海鮮富士宮焼きそば」などの麺類だけをランチで食べに来るなど、店の利用は自由自在だ。

定番の魚と、その日届いた産地直送のものを組み合わせた「海鮮丼」は人気メニュー。たっぷり盛られた刺し身の豪華さとボリューム、そして温かい酢飯もよく合い、満足感がある。

ランチだけでなく夕飯用にこの海鮮丼だけを注文して帰る客も多く、外国人の客からも好んでオーダーされているという。 日比谷や有楽町、銀座にも近くアクセスは抜群。ビル一棟丸ごと居酒屋街になっている、という形態も面白く、1階で魚を楽しんだ後、上の階に上がって焼き鳥店をハシゴする、という楽しみ方もできる。グループでの訪問や、海外ゲストの気軽なアテンドでも喜ばれるだろう。 

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  • 日本料理
  • 白金

白金高輪駅直結のビルに入っている丼専門店、尾崎幸隆丼(おざきゆきたかどん)。麻布十番の日本料理店、尾崎幸隆と、白金の寿司店、鯛良(たいら)がプロデュースしてできた店だ。

店名の「幸隆」は、豊洲市場の大手仲卸企業、やま幸(ゆき)の代表の名前からとったもの。同店の丼に使う高級マグロも、やま幸から毎日仕入れている。マグロをメインにした丼が中心で、「特製鉄火丼」「赤身鉄火丼」「トロ鉄火丼」などを提供。そのほか、ボリュームたっぷりの「海鮮丼」や「ウニ・牛トロ丼」などユニークなメニューもある。

また、全ての丼が、酢飯の酢や米の種類を選んでカスタマイズできるのが特徴だ。日によって、マグロで最も脂肪分の高い「脳天」という希少部位を入荷している。この部位だけを贅沢に丼にした「脳天丼」は、魚とは思えない、クリーミーな味わいが絶品。個数限定ですぐ売り切れてしまうので、入荷した日はぜひ食べてみてほしい。

  • 築地

築地駅から徒歩5分、築地場外にある海鮮丼の専門店。朝の5〜23時まで営業し、15時までは海鮮丼と寿司を提供する。

まぐろ・サーモン丼」や「いくら丼」などの海鮮丼のバラエティが1,000円台から食べられるが、店のおすすめは11種類の魚介が乗った「おまかせ丼」(3,080円)だ。プリプリの大きなエビにマグロ、サーモン、ホタテ、イクラ、ウニなどが丼に凝縮して盛り付けられ、満足感たっぷりだ。また15〜22時の間は居酒屋として営業し、10種類以上の地酒と一緒に旬の魚介を使った一品料理が楽しめる。

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  • 広尾

広尾商店街にある和食の店。こぢんまりしているが刺し身や塩焼き、魚の味噌漬け、干物などのメニューが充実し、「広尾で魚のおいしい店」として地元の人気店となっている。ランチも営業し、海鮮丼や焼き魚の定食も提供。雰囲気ある独特の外観は、道を歩いていると思わず目を引かれるだろう。

ライタープロフィール

フードライター。食限定の取材歴20年、「dancyu」「おとなの週末」「ELLE a table(現・ELLE gourmet)」「AERA」「日経MJ」「近代食堂」など食の専門誌を中心に、レストランや料理人への取材多数。テレビのグルメ番組への出演実績もある。「NIKKEI STYLE」(日本経済新聞社)の人気コーナー「話題のこの店この味」で毎月コラム連載中。

東京で海の丼を食べ尽くそう

  • 日本料理

丼ものの定番、天丼。起源は1830年代と言われており、江戸時代から愛され続ける日本の重要な食文化だ。高カロリーフードの代表のような存在の天丼だが、専門店で多く使用されているごま油は、コレステロールを下げる効果のあるリノール酸やオレイン酸、抗酸化作用のあるセサミンなどを含み、意外と健康的。ここでは、リーズナブルな価格で人気を博す天丼専門店から、高級店のランチまで、タイムアウト東京が厳選した店を紹介する。衣ひとつとっても、さくさく食感のものから、たれの染みたしっとりタイプまでバラエティ豊かなので、好みの1軒を見つけてほしい。

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