日野皓正 クインテット 2025
画像提供:PIT INN
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東京、2025年上半期に行くべきジャズイベント

カマシワシントンの来日から日野皓正・黒田卓也などのレジェンドまで

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2025年も東京では、熱いライブが続々と開催される。カマシ・ワシントンの来日公演をはじめ、ブラッド・メルドー(p)/クリスチャン・マクブライド(b)/マーカス・ギルモア(ds)によるスペシャルツアー、日本が誇るレジェンドトランぺッター・日野皓正、新世代ジャズプレイヤーたちが集結する人気企画「江戸Jazz」、石井彰と松下マサナオによる珍しいデュオをライブレコーディングする機会に立ち会えるなど、注目のライブがめじろ押しだ。

ぜひ、参考にしてほしい。

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  • 下北沢

1990年代に日野皓正のバンドに参加するなど30年以上のキャリアを持つベテランのピアニスト・石井彰。そして彼を師と仰ぎ、スウィングからコンテンポラリー、即興、ポップスなどあらゆるジャンルでドラムを披露する松下マサナオの二人による珍しいデュオライブだ。

両者がどのような師弟関係なのかと不思議に思ったが、話を聞くにアメリカ滞在していた松下が一時帰国の際、石井から演奏機会を得たことに恩義を感じて一方的に「師匠」と呼んでいるのだという。

当日はライブレコーディングが予定されており、さらにプレミア度の高い公演となるもようだ。演奏内容はジャズのスタンダード曲から即興まで。どのように発表されるかはまだ未定だというが、この録音にハプニングを起こすのはプレイヤーだけでなく、あなたの参加かもしれない。

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  • 六本木

2025年も海外から多くの腕利きジャズミュージシャンが来日予定だが、2月には「現代最高峰」とも称されるドラマーのネイト・スミス(Nate Smith)によるトリオ公演が控えている。ジャズの伝統からファンク、ヒップホップ、さらにはドラムマシンの音色までも分析してたたける達人だ。ドラムのビートだけで体を揺らして聴きほれてしまうだろう。

本公演でフィーチャーされる鍵盤奏者のキーファー(Kiefer)はビートミュージック的なアプローチで人気だが、このプロジェクトの動画を観ると、より自由にジャジーなアプローチを展開している。もう一人の客演のカートゥーンズ(CARRTOONS)もプロデューサーとしての印象が強いが、手元にサンプラー「SP-404」を置いてベースラインをグルーヴさせていた。

三者三様のスタイルを持つプレイヤーが演奏して生まれる、その場のひらめきとハプニングが見どころの貴重なライブ。ジャズだけでなくヒップホップ、ファンク好きにとっても外せない公演となるだろう。

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  • 新宿二丁目

1967年にデビューして日本ジャズの一時代を築き、「ジャズの帝王」といわれたマイルス・デイヴィス(Miles Davis)に電話口で吹いた音色を褒められたという逸話も持つトランぺッター・日野皓正は今年で83歳。昨年は体調不良による公演中止や延期にも見舞われたが、現在は復活してライブ活動も再開している。

自己のバンドから数々の才能も輩出しており、もはや「ヒノテル・スクール」と言っても差し支えない功績もある。本公演のメンバーは加藤一平(ギター)、高橋佑成(ピアノ)、マーティ・ホロベック(Marty Holoubek、ベース)、高橋直希(ドラムス)若手たちと、万全の状態での演奏を期待したい。

舞台となるのは1965年の開店当時から出演してきた老舗・新宿「ピットイン」。いくつになっても冒険心を忘れない日野が、今どんなサウンドを鳴らすのか楽しみだ。

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  • 青山

近年、海外に在住して日本でも活動をするジャズミュージシャンが増えているが、その先駆けとなったのがトランぺッターの黒田卓也だろう。日本人として初めて米国「ブルーノート」と契約して作品をリリースしたことに始まり、JUJUやMISIAともコラボレーションを果たすなど知名度を上げている。ABEMAの番組「my name is」では、2024年のヨーロッパツアーを密着取材された。

彼が、2年ぶりとなるニューアルバム『EVERYDAY』を発売。そのリリースツアーの千秋楽が「ブルーノート東京」での公演となる。

ほかのメンバーはクレイグ・ヒル(Craig Hill、サックス)、コーリー・キング(COREY KING、トロンボーン&ボーカル)、泉川貴広(ピアノ&キーボード)、ルーベン・ケイナー(REUBEN CAINER、ベース)、ジェイレン・ペティノー(Jalen Pettineau、ドラムス)と、ほぼレコーディングと同じ顔ぶれだ。

「トラックメイキングとスタジオでの有機的なセッションの究極の融合」をコンセプトにした新作の世界観がどうパフォーマンスされるのか、見逃がさないように

席と料金について詳しくは、公式ウェブサイトで確認してほしい。

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  • 丸の内

世界の例に漏れず、日本のジャズシーンからも新たな才能が芽吹いている。それを紹介するのが「今のJazz」をコンセプトに企画するイベント「Millennial JAZZ TOKYO」だ。オーガナイザーはジャズシンガーの和田明が2020年に立ち上げた「江戸Jazz」。第3回目となる今回も昨年に続き、丸の内「コットンクラブ(COTTON CLUB)」での開催となった。

出演するのは和田に加え、渡辺翔太(ピアノ)、曽根真央(トランペット)、工藤明(ドラムス)、古木佳祐(ベース)。それぞれがジャズ以外の領域でも活躍する若手プレイヤーばかりだ。さらにアニメ映画『BLUE GIANT』の吹き替えでもお馴染みの馬場智章(サックス)と、シンガーソングライターとして独自の活動を見せるNao Kawamura(ボーカル)も客演参加する。

日本では数少ない「新世代ジャズプレイヤーたちが自主企画するライブ」であり、ワクワク感が漂う本公演。才気あふれた演奏とシーンの未来に思いを馳せるイベントとなるだろう。

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  • 紀尾井町

ニューヨークタイムズ紙に「過去20年間で最も影響力のあるジャズピアニスト」と称されたピアニストのブラッド・メルドー(Brad Mehldau)、そしてさらにダウン・ビート誌に「この世代の中で最高のミュージシャン」と評されたベーシストのクリスチャン・マクブライド。1990年代、サックス奏者のジョシュア・レッドマンのバンドに参加時から信じられない演奏をしていたが、2025年の今も変わらず刺激的なプレイを聴かせ続ける。

この2人にレジェンドドラマーのロイ・ヘインズ(Roy Haynes)の孫、マーカス・ギルモアが加わったバンドは、アメリカ・サンフランシスコの非営利ジャズ機関「SFジャズ」によれば「オールスタートリオ」だ。彼らによるスペシャルなコンサートツアーは、ジャズの芸術性や神髄にダイレクトに触れられる数少ない機会となるはずだ。

東京は、「東京オペラシティ コンサートホール」「紀尾井ホール」「サントリーホール」の3会場で開催される。詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。

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  • 六本木

現代ジャズのアイコニックな存在の一人に数えられ、サックス奏者のジョン・コルトレーン(John Coltrane)やファラオ・サンダース(Pharoah Sanders)の系譜である「スピリチュアルジャズ」を現代に体現するカマシ・ワシントン(Kamasi Washington)。昨年、6年ぶりとなる新作アルバム『Fearless Movement』をリリースした彼が、6年ぶりに「ビルボードライブ東京」のステージに立つ。

参加メンバーはまだ明かされておらず、内容がどうなるのかについては知る由もないが、恐らく新譜からのセットリストになるだろう。いわゆるオシャレなジャズではないが、エモーショナルなブロウと熱いバンドサウンド、そして馴染みやすいシンプルなメロディをぜひ「浴び」に行ってほしい。

もっと音楽を浴びたいなら……

  • ナイトライフ
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2月も熱い音楽とともに、最高のパーティーを楽しめる場所が待っている。代官山のミュージックヴェニューを回遊できるサーキットイベントや、アジアのテクノキングが「晴れたら空に豆まいて」をジャックする特別なイベントまで、多彩なジャンルのアーティストたちが繰り広げる、卓越したプレイを堪能してほしい。

  • 音楽
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2025年春、新たな音楽フェスティバルが各地で続々と開催される。韓国発の音楽とテクノロジーが融合した大型EDMフェスティバルや、大自然と美しい建築物を舞台にした非日常的なリゾート型フェス「MAGICHOUR」、世代を超えたロックファンが集まる「ロックアンセム」など、注目フェスが勢ぞろいだ。

ここでは春の訪れとともに幕を開けるフェスティバルシーズンに向けて今から準備しておきたい、注目の新フェスティバルを紹介する。

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