日本は足の健康に対する意識が低い?
そもそも、日本は欧米諸国と異なり、足を専門に診てくれる場所がまだ非常に少ないです。アメリカやイギリスには「ポダイアトリスト」という足を専門に診る医者がいて、日本でいう歯医者のように、タコや足の痺れといったささいな異常もそこに相談に行けるんですね。ドイツでは、幼いころから定期検診で足の異変もチェックします。それだけ生涯を共にする足を大切にしているんです。
日本では、整形外科などを訪ねることが多いかもしれませんが、様々な器官と関係しながら体を支える足を、外科の視点のみで的確に診断するのは難しい。患者も気軽に足の不調を相談できる場所がないので、予防医療が進みません。なんとなくやり過ごして、本当に痛みを感じてから病院を探すというのが、今の日本の現状だと感じています。
インソールでできることは?
生活に支障が出るほどの痛みがなくても、足のタコや、外反母趾、扁平足など、実に多くの人が足に何らかの問題を抱えています。そうした異変は、足が崩れ始めているシグナル。的確に支えるインソールで、将来的な足の痛みを予防することが大切です。
オーダーメイドの場合、診断料がかかることもありますが、専門家の視点からそれぞれの足の問題に合わせて製作してもらえるのが大きなメリット。
自分でも自覚のない歩き方のくせや、姿勢の改善にもつながりますし、O脚やX脚の人は補正までは難しくても、足にかかる負担を軽減させ、歩き方が整います。何より、歩行が楽になるでしょう。市販の合わないものを入れると逆に足を痛めてしまう場合もあるので、そういう意味では安心ですね。
人生100年時代、今から足を大切にしてほしい
タコや靴底の片減りは、ささいなことだと思うかもしれませんが、生涯健康に歩き続けるためには、決して見逃せないポイント。40代まではフットケアをしない人がほとんどだとしても、50〜60代を過ぎて足の痛みが増し、多額な資金を投じて治療している人はたくさんいます。
今からでもインソールなどを活用してバランス良く歩き始めれば、数十年後にくる膝の痛みを防げるかもしれません。人生100年時代といわれる今、老いても孫と散歩したり、友人と旅行したりと人生を謳歌するには、なるべく歩ける足を保ちたいですよね。
もしもずっと続いている足の悩みがあれば、都内にもある足病院の受診や、インソールの使用を検討してみましょう。