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©映画「女神降臨」製作委員会
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2025年度公開、人気漫画の実写映画7選

『岸辺露伴は動かない 懺悔室』『ネムルバカ』『女神降臨 Before 高校デビュー編』など注目作が公開

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2025年も人気漫画の実写映画が何かと話題だ。SNSでは公開前から「キャスティングが神」「原作愛に欠ける」とファンやアンチが喧喧諤諤やりあっており、もはやM-1と並ぶ国民的関心事のひとつだ。

少なくとも映画館に足を運ぶ平均ペースが年に一度という我が国において、活気あるシーンであることは間違いない。

本年度は大作シリーズものは少ないが、『ネムルバカ』や『海辺へ行く道』など、いわゆる「サブカル系」の、知る人ぞ知る名作が実写化される傾向がある。この潮流が果たしてどのような広がりを見せるか、注目だ。

本稿では、とりわけ話題になりそうな作品を紹介する。

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監督:阪元裕吾

漫画『それでも町は廻っている』『天国大魔境』で知られる石黒正数の傑作青春コミックを、映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズで一躍時の人となったフィルムメーカーの阪元裕吾が映画化した。

大学の女子寮で同室に暮らす、バンドマンの先輩と古本屋バイトの後輩が繰り広げる葛藤の日々を描いた作品だが、原作のモラトリアムでオフビートな会話劇を実写化するに当たってコレ以上の人選は無いだろう。

阪元はおそらく『ベビわる』を撮る上で少なからず『ネムルバカ』を参照したはずだ。ティーザーの時点で成功を確信させる、本年度随一の期待作。音楽もいい。

配給:ポニーキャニオン、3月20日(木・祝)公開

監督:星野和成

2018年から「LINEマンガ」で連載されるやいなや話題を呼んだ、韓国発の大ヒットウェブ漫画が日本で映画化。しかも、前後編の2部作である。

主演は、木村拓哉の実娘であるKōki。監督は『ゆりあ先生の赤い糸』の星野和成、脚本は「フジテレビヤングシナリオ大賞」を史上最年少受賞したことも話題になった若き俊英、鈴木すみれだ。

冴えない女子高生がメイクで大変身し、2人のイケメンの間で揺れる三角関係を描いたラブコメディーという、これ以上キャッチーな題材があるかという超王道なあらすじの時点で既にカロリー過多だが、果たして映画の出来栄えやいかに。

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

なお、『女神降臨 Before 高校デビュー編』は、3月20日(木・祝)、 『女神降臨 After プロポーズ編』は5月1日(木)に公開する。

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監督:浜崎慎治

極めて高い画力とカジュアルなBL感覚、卓越したギャグセンスで知られる奥嶋ひろまさの人気作がまさかの映画化。

監督は『au三太郎』シリーズを手がけた浜崎慎治、脚本は『ごくせん』シリーズで知られる松田裕子。福田雄一以来の、とことんマスなJ-POP感覚が炸裂したコメディームービーになりそうだ。

老舗の銭湯に住み込みで働く450歳の吸血鬼が、究極の味わいである「18歳童貞」の血を堪能するべく、銭湯の一人息子の童貞を守り抜くという設定からして相当ハジけまくりだが、吸血鬼役を演じるのはなんと吉沢亮。コメディー演技に定評のある吉沢の爆演に期待だ。

配給:松竹、近日公開予定

監督:渋江修平

三国時代の天才軍師、諸葛亮孔明が現代日本の渋谷に転生し、偶然知り合った駆け出しのシンガーソングライターをスターにするべく、さまざまな計略を謀るという異形のサクセスストーリーが、満を辞して映画化。監督はドラマ版と同じく渋江修平が務め、レギュラーキャストも続投する。

女王蜂のアヴちゃんやゲスの極み乙女の休日課長、石崎ひゅーいなど、著名ミュージシャンのゲスト出演も見どころだ。フェス映画をうたうだけあり、ティーザーを観る限りライブシーンの盛況ぶりはなかなか凄そうだ。

配給:松竹、4月25日(金)公開

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監督:渡辺一貴

もはや説明不要、近年の漫画実写作において最も成功したシリーズの一つ『岸辺露伴』の劇場版第2作が公開される。

演技、演出、脚本、音楽、衣装など全てのセクションにアイデアがあり、うるさ方の原作ファンも納得のクオリティは、漫画実写シーンにおいてまさに手本とされるべき偉大な先達であろう。

荒木飛呂彦の漫画は正直言ってツッコミどころ満載で、「そんなん伏線っていうか単なる言ったもん勝ちじゃん」と思わされることもしばしばなのだが、原作『懺悔室』は、サスペンスホラーとして非常に秀逸であり、果たしてこの傑作短編をどう料理するのか大いに期待が高まる。

邦画史上初めて全編ベネチアでロケを敢行したというのも、なんかよくわからんがすごそうだ。

配給:アスミックエース、5月23日(金)公開

監督:池田千尋

漫画『恋は雨上がりのように』で知られる眉月じゅんの傑作を、『君は放課後インソムニア』の監督を務めた池田千尋が映画化(ちなみにアニメ化も決定)した。

香港にかつて実在した巨大スラム街、九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)を舞台にしたSF恋愛ミステリーで、主演は、もう無敵としか言いようがない吉岡里帆が務めており、結構なヒットが想定される。

心配なのは九龍城砦のセットだ。同じく九龍城砦を舞台にしたアクション作『トワイライト・ウォリアーズ』の、あのとんでもないクオリティーのセットには、いやが応でも見劣りしてしまうのではないか? 

そしてもう一点、『九龍ジェネリックロマンス』における超重要アイテム「タバコ」を、禁煙ヒステリーが席巻する我が国においてちゃんと描くことはできるのか? 原作ファンとして行く末を注視したい一本だ。

配給:バンダイナムコフィルムワークス、2025年夏公開

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監督:横浜聡子

独特の筆致とシュールな静けさで、唯一無二の輝きを放ち続けた天才漫画家・三好銀の最高傑作と名高い『海辺へ行く道』シリーズがついに映画化。14歳の美術部員の少年が体験する、ちょっと不思議なひと夏の出来事を描く。

監督は『ウルトラミラクルラブストーリー』や『俳優 亀岡拓次』など、独特の感性がみなぎる演出で多方面のクリエーターから天才と称される横浜聡子。この両者は「明らかにすごいのだが、何がすごいのかうまく説明できない」という点で共通しているし、天才とはそういうものであろう。

原作の穏やかで優しくてリリカルで、でも時折不穏でちょっとそら恐ろしいあの感覚が、どう映像化されるか注目だ。

配給:東京テアトル、ヨアケ、2025年晩夏公開

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