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台北、48時間ガイド

食も買い物も夜遊びも...…。2日間で満喫する台北旅

テキスト:: Shiori Kotaki
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タイムアウト東京 > トラベル > 台北、48時間ガイド

テキスト:Shiori Kotaki、Mari Hiratsuka、Time Out Editers
写真:Mari Hiratsuka

日本から約4時間ほどで行ける台湾は、日本人の海外旅行先ランキングでも常に上位に入ってくる人気の観光地だ。『千と千尋の神隠し』のワンシーンに出てきそうなノスタルジックな景観の九份(きゅうふん)、昔ながらのゲームやB級グルメを楽しめる夜市、足つぼマッサージや台湾シャンプーなど癒しの時間を提供する美容スポットなど見どころも多い。

夏休みなどの長期休暇を利用してじっくりと楽しむのも良いが、週末にふらっと足を運べるのも魅力の1一つ。ここではエリアを台北に限定し、2日間で満足できる旅のプランを提案する。定番スポットから、地元の人が列を作る麺線の店、アングラなクラブまで幅広く紹介するので、旅行を計画している人はぜひ参考にしてほしい。

1日目

空港から直行する。

活泉足体養身世界(フォチュアンズーティーヤンシェンスージェ)

台北市から表彰されたこともある、足つぼマッサージの名店。日々の疲れをしっかり取りたいなら『足つぼマッサージ + リンパマッサージ』の40分+90分コースがおすすめ。そのほか、『足つぼマッサージ』のみのショートコースなど、時間のないときでも融通の利くプランがある。LINEで事前に予約ができるのも便利。フライトで疲れた体を癒したいならまずここへ。

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地元民と並ぶ。

麺線傳奇

地元の人が、「昼と晩に食べても飽きない」と話すほど、クセになってしまう麺線の人気店。麺線とは、そうめんのような食べ物で、麺をレンゲですくって食べるのが特徴だ。また、かつおだしを使用しており、日本人にもなじみのある味わい。同店の麺線は、ガーリックがよく効いていて、食欲をそそる。そのままでも十分おいしいが、卓上にある特製ラー油やソース、おろしニンニクを加えて味わうのがおすすめの食べ方。2020年1月現在、メニューは何も具材が入っていないシンプルなもの(大40元/小30元)と、牡蠣や豚モツが入った具入りのもの(大70元/小55元)の2種類ある。小でも結構ボリュームがあるので、食べ歩きを予定しているなら、小サイズにしておくのがよいだろう。

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台湾式シャンプーに挑戦する。

An Sleep

ローカルの人々のランチスポットとしてにぎわう晴光市場(チンゴァン・シーチャン)の近くにある美容院An Sleep。扉を開けると、城をイメージしたという薄暗い店内にはクラシック音楽が流れており、一瞬戸惑ってしまうかもしれない。しかし安心してほしい。ここでは、写真映えする「カワイイ」台湾式シャンプーが体験できる。台湾式シャンプーとは椅子に座ったままでシャンプーを行うもので、髪の毛を立てて泡を切るのが特徴。髪がピーンと立った姿をセルフィーしよう。同店では、泡立った頭にヒヨコを乗せてくれたりと、写真映えする工夫も楽しめる。料金は『台湾式シャンプー 頭皮洗浄』の基本コースで990元、2,000円ほど。LINEからも予約可能だ。

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自制心を保つ。

迪化街(ディーホアジェ

漢方薬や乾物、布などの専門店が軒を連ねる、台北最大の問屋街。歴史を感じられる建物があれば、若手クリエーターのショップもあり、新旧の文化を感じられる面白いスポットだ。特に、生地やリボンなどが並ぶ布生地の問屋街エリアは、ハンドメイド好き必見。何時間でも滞在できてしまうくらいに商品が充実している。旧正月にはイベントも行われ、多くの人が訪れる。

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台湾茶を楽しむ。

沁園(チンユエン)

プーアール茶や老茶などを揃える中国茶専門店。同店では、20年から100年物までの茶葉を取り扱っており、価格はピンキリだ。店主から勧められたのは、台湾ウーロン茶の代表品種『凍頂烏龍茶』。香り高く上品な味わいが特徴だ。老化防止や免疫力を高める効果があるとされる『プーアール茶』も土産として喜ばれるのでおすすめ。また、美しい絵柄の急須や小さな茶杯など、台湾茶を飲むための道具も一式そろっている。

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豆乳はNoritakeボトルで飲む。

二吉軒豆乳(Soypresso)

Instagramでもよく見かける豆乳の店。このボトルのイラスト、どこかで見かけたことはないだろうか。イラストを担当したのは、日本人イラストレーターのNoritake。Noritakeは、オリジナルグッズの展開だけでなく、雑誌や書籍の表紙、企業広告のイラストなども手がけている。そして、そんなかわいらしいボトルに注がれるのは、濃厚な豆乳。無調整豆乳のほか、抹茶豆乳や黒ゴマ豆乳、ヨーグルト風味のものなど、約10種類の豆乳が用意されている。サイズは小と大の2種類を用意(写真は小サイズ)。2022年9月現在、無調整豆乳と微糖豆乳の価格は、小が50元で大が100元だ。そのほか、豆乳ソフトクリームや豆花、絹ごし豆腐なども販売している。

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台湾カルチャーをディグる。

Waiting Room

台北駅近くにある、エッジの効いたショップ。台湾出身のオルタナティブロックバンド、透明雜誌のメンバーらが営む店で、「台湾のインディーズ音楽シーンを知りたいならここ」ともいわれている。販売しているアイテムは、CDやレコード、ZINE、アパレル商品など。店内にはDJブースも設置されており、そこにはなぜか、アメリカのSF映画『E.T.』でおなじみの宇宙人もいる。台湾で開催される音楽フェスやイベントなどのフライヤーも置いてあるので、旅の初めに立ち寄って、ここで情報をゲットするのもいいかもしれない。

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優しさを求める。

手天品社區食坊

台湾土産の定番といえば、パイナップルケーキ。百貨店や空港で買うのもいいが、せっかくならば相手を気遣ったパイナップルケーキを贈りたい。手天品社區食坊のパイナップルケーキは、人工色素や人工香料などは一切加えず、自然食品のみを使って店内の工房で作られているのが特徴。特に、バターの風味を存分に感じられる生地が絶品で、素朴ながらも満足感のある味わいだ。パイナップルケーキは、プレーンとクルミ入りの2種類を用意。そのほか、手作りクッキーなどの焼き菓子やケーキ、ジャムなども販売されている。丁寧さと優しさを感じられる菓子は、土産用だけでなく、ぜひ自分用にも手に入れてほしい。

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火鍋で体力を回復する。

無老鍋(ウーラオ グオ)台北中山店

台北の中山にある、日本の薬膳と中国の漢方の良い部分をミックスした薬膳鍋が味わえる人気店。初めて訪れたのなら、『鴛鴦鍋(ユェンヤングオ)』がおすすめ。白いスープの『麺包豆腐白湯鍋(メンポオドウフパイタングオ)』と赤いスープの『無老辣香鍋(ウーラオシャングオ)』2つの味が楽しめる定番メニューだ。トッピングに、薄切りの牛肉や豚肉、イカや魚で作ったつみれのような『アイスクリーム豆腐』を頼んで、スープとのマッチングを楽しもう。運が良ければすんなりと入れることもあるが、人気店のため予約がおすすめ。

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スピークイージーに迷い込む。

Ounce Taipei

「隠れ家」とは、まさにこのようなバーのことを言うのだろう。Ounce Taipeiへ続くドアは、表向きには分からない。壁が隠し扉になっており、この扉を知る客のみが、入店できるのだ。このようなスタイルで営業している理由は、禁酒法時代のアメリカのスピークイージー(アルコールの密売場)をモチーフにしているためだとか。ともあれ、なんでもない壁からバーに入るという体験は、胸が高鳴る。

同バーではメニューが用意されていないので、バーテンダーにどんな酒が飲みたいかを伝えて作ってもらうスタイル。『Asia's 50 Best Bars 2016』にもノミネートされており、その実力は確かなものだ。予約はできないので、もし、「今はいっぱいで入れない」と言われてしまったら、入り口前のカジュアルなバーで『スーパーマリオブラザーズ』をしながら、気長に順番が来るのを待とう。

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台湾のインディーズシーンを聞く。

The Wall 

同店は、もともと廃墟だった地下室を改造して作られたクラブ兼ライブハウス。台湾人であるSkip Skip Ben Benの林以樂(リン・イーラー)や、日本のROTH BART BARON、シャムキャッツなど、インディーズシーンを賑わすアーティストが国内外から演奏にやってくる。公式サイトでイベント情報をチェックしてから足を運ぼう。

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2日目

朝食は豆乳にする。

永和豆漿(ヨンハントウジャン)

台北の名物朝ご飯と言えば、『豆漿(トウジャン)』と呼ばれる豆乳のスープに、干しエビやネギなどの具材を入れた塩味のスープ『鹹豆漿(シェントウジャン)』だ。ヘルシーで腹持ちのいい料理でもある。同メニューを求めて、行列ができる阜杭豆漿(フーハンドウジャン)に行ってみるのもいいが、並ぶのを諦めたなら近くにある永和豆漿(ヨンハントウジャン)がおすすめ。注文したいのはもちろん定番の『鹹豆漿(シェントウジャン)』。甘くないクレープのような生地と卵焼きを一緒にした『起司蛋餅(チースーダンピン)』なども人気。テイクアウトも可能なので、忙しい朝にもうってつけだ。

脇道にも入ってみる。

雙連朝市(シュアンリェンザオスー)

台北の北部、雙連駅近くで開かれている朝市。野菜や果物、肉、魚などの食材をはじめ、食べ歩きできる手軽なフードや衣料品など、さまざまな商品を扱う店が並んでいる。地元の人も多く、にぎやかな雰囲気だ。メインとなる通りだけでも十分満足できるが、ここでは、脇道にも入ってみよう。ローカルな雰囲気の食堂や屋台があり、思いがけない美食に出合えるかもしれない。朝市は、朝の8時ごろから昼過ぎまでやっているので、効率良く旅を楽しみたい人は、ここで朝食をとって街の散策に出かけるのもいいだろう。

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チャンピオンのコーヒーを飲む。

Fujin Tree 353 Cafe(フージン ツリー 353 カフェ)

松山空港近くの富錦街エリアにあるカフェ。ゆったりとした店内では、2016年にバリスタの世界チャンピオンに輝いたBerg Wu監修のコーヒーを楽しむことができる。コーヒー以外のドリンクも充実しており、チョコレートドリンクの『チョコレートミルク』なども。フードメニューも魅力的で『鉄観音ティラミス』はぜひ味わってほしい逸品だ。近くには、世界各国のアパレル商品や雑貨を販売するショップや、ベビーグッズ専門店などもあるので、コーヒーを飲んだ後は周辺も散策してみよう。

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モノクロの小籠包にハマる。

點水樓(ディエンシュイロウ)南京店

台北に行ったら、やはり小籠包は外せない。小籠包といえば、鼎泰豐(ディンタイフォン)が有名だが、絶品トリュフ小籠包が味わえる點水樓もおすすめだ。台北市内に4店舗を構える點水樓は、現地の食材をできる限り使った江南料理と点心を中心に提供しているレストラン。小籠包だけでも、定番のものからカボチャやエビを用いたものなど、全8種類を用意している。ぜひ味わってほしいのがモノクロカラーのトリュフ小籠包。ちゅるっと口の中に運ぶと、トリュフの風味が口いっぱいに広がり、箸が止まらなくなってしまううまさだ。

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文創は肌で感じる。

松山文創園區

煙草工場だった場所をリノベーションして作られた文化総合施設。施設内には、緑を感じられるスポットやカフェ、ショップなどがあり、1日をかけてのんびりと楽しめる場所だ。元倉庫を改装したギャラリースペースでは、よくイベントなども行われているので、タイミングが合えばぜひ立ち寄りたい。

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新感覚のタピオカを選ぶ。

不要對我尖叫 日常茶間

2018年8月、忠孝復興駅近くにオープンした、白を基調にした研究室のような空間が印象的なカフェ。ストレートティーやフレーバーティー、ミルクティーなどの茶が楽しめ、料金は30元から(台湾ドル)と手頃。甘さの調節やトッピングも可能で、自由にカスタマイズできるのも楽しい。

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〆まで辿り着く。

漉 海鮮蒸氣鍋

海鮮蒸気鍋を楽しめるレストラン。香港発祥と言われる海鮮蒸気鍋とは、シーフードや肉、野菜などを「蒸す」スタイルで味わう鍋のことだ。食材を乗せるプレートは、食材のエキスが下の鍋に落ちる仕組みになっているのが特徴。この構造にすることで、最後には、全素材のうま味が鍋にたまり、それをたっぷりと吸った粥を味わうことができるのだ。一つ伝えておきたいのは、店には空腹で行くのがいいということ。というのも、コースで注文すると、エビや貝、牛肉、豚肉、野菜などが続々と運ばれてきて、ほとんどの人が締めの粥に辿り着く前に満腹になってしまうのだ。最高のモチベーションで足を運び、良いところ尽くしの粥までおいしく味わいたい。

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夜市に繰り出す。

士林夜市・饒河街夜市・華西街観光夜市……

夜の台北観光の定番と言えば夜市だ。屋台グルメを楽しむもよし、土産探しをするのもよし、レトロなゲームだって楽しめる。有名なのは、100年以上の歴史がある台北最大の士林夜市(シーリンイエスー)や、縁日のような雰囲気がある饒河街夜市(ラオフージェイエスー)。しかし、普通の夜市に飽きたなら、アダルトな雰囲気を漂わせる華西街観光夜市(ファシージェグァングゥァンイエスー)をのぞいてみるのもいいかもしれない。ヘビやスッポン料理が食べられるレストランなどがある大人向けの夜市だ。どこの夜市も17時ごろから始まり、24時過ぎまでにぎわっている。

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ラグジュアリーに過ごす。

WOO BAR

ラグジュアリーな夜を過ごしたいという人は、W台北の10階にあるWoo Barへ。席は、ノーチャージの屋内の席と、ミニマムチャージ制のテラス席の2つのタイプが用意されており、気分に合わせて選ぶことができる。食後に軽く一杯というのであれば店内でもいいかもしれないが、もし、ここでの時間を思いっ切り楽しみたいという人は、台北の夜景と夜風を存分に味わえるテラス席をチョイスしよう。ドリンクは、種類豊富にそろったカクテルをぜひ(価格は1杯400〜600元ほど)。メニュー表も用意されており、そこにはカクテル名とともに、使われている酒や果物なども記載されているので、バー初心者も安心だ。

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Tips

台湾のバンクシーに出会う。

台湾の街でよく見かけるグラフィティ。ひょんなところに現れるので、街歩きの際はぜひ探してみてほしい。

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