1. まずは13カ所の外湯をめぐる。
野沢温泉での醍醐味(だいごみ)は、何と言っても天然温泉を13カ所の外湯で楽しめることだろう。香りや色、効能はさまざまで、飽きることなく温泉を巡り、心身ともリフレッシュすることができる。
江戸時代から「湯仲間」という制度によって守られてきた野沢温泉村の外湯は、村の人たちの共有財産だ。全て天然温泉100%のかけ流しで、各地域の住民により管理がきちんとなされている。
野沢温泉の外湯はどれも高温。その中でも比較的湯温が低いのが熊の手洗湯だ。ベビーベッドも常設されており、赤ちゃんや子ども連れでも入りやすい。名前の由来はその昔、傷を負った熊がこの温泉で傷を癒したという伝説によるという。効能として、美肌の効果もあるということから女性客の利用も多い。
野沢温泉村の13カ所の外湯には、シャワーなどは付いていない。露天風呂やシャワーブースのある設備の整った温泉に入りたいなら麻釜温泉公園 ふるさとの湯がおすすめ。一般500円、小学生以下300円と有料だが、日帰り温泉をたっぷり楽しむことができるだろう。
シンボル的な存在の「大湯」
大湯(Photo:Mari Hiratsuka)
野沢温泉街の中心にある大湯は村のシンボル的存在で、古くから伝わる温泉文化を感じられる美しい湯屋建築が魅力。人気のフォトスポットにもなっている。
大湯の中には「ぬる湯」と「あつ湯」という2種類の湯船がある。ぬる湯の湯温もかなり熱く、入浴の際は地元の人に相談しながら加水して入ることをおすすめする。