「シビックプライド」を持てる街づくり
伏谷:今、僕が始めた一般社団法人日本地域国際推進機構は、英語名だと「グローバリゼーション」という単語が入っているのですが、これはマクドナルドの言うようなグローバリゼーションとは意味が違います。その地域のユニークネスが世界のどこへ行ってもユニークだと見られる。国際舞台でも「ここってほかにないユニークさがあるよね」と言ってもらえるような場所を作りましょう、ということなんです。
かつての繁華街だった駅前が寂れ、ちょっと離れたところに大型モールがあるような文化ではなくて、自分たちの独自の文化、生活習慣、そういったものを地域の人が深掘りしていく。「だから自分はここに住んでるんだ、ここに生まれ育って良かったんだ」と思えるような「シビックプライド」を育む必要があります。
「シビックプライド」は、渋谷や横浜のような都市でよく使われるけれど、本当は地方でこそ重要だと思うんです。僕は島根県出身で、これまで故郷の「シビックプライド」なんて考えたこともなかったけど、ここ最近、周りから島根が「アツい」と言われるといいな、と思えてきたりして。そういうのがないと、東京から地方への分散と言っても移住の候補先に挙がってこないですよね。