トークを繰り広げるに当たり、今回題材となったのは、トリップアドバイザーの牧野が生み出したという言葉「メタ観光」。簡単に説明すると、目に見える観光資源に頼らない、新しい観光の姿ということだ。牧野が、この言葉を考えたきっかけは、日本人が紹介したい場所と、海外から来る人の行きたい場所が、必ずしも一致しないと思ったからだったそう。
はじめに登壇した玉置は、メタ観光の具体例として、アニメや漫画の舞台となった地域や場所への観光を挙げた。「〇〇(アニメや映画の名前) 舞台」とグーグルで検索すると、ロケ地ガイドなどが出てくるが、玉置はこれこそがメタ観光の大きな素材になるのではと話す。これまでは、あくまでもファンが趣味の範囲でまとめるものとされていたが、アニメや漫画などの聖地に足を運べば、その場で食事をしたり、その土地のものを購入したり、自然と観光につながっていく。日本食や温泉だけではなく、アニメのゆかりの地を巡りたいという理由や、ポップカルチャーを楽しみたいという理由で日本に来る外国人が多くなった今、こういった切り口からの提案も大切になってくるのではないかと語った。