東海道新幹線の停車駅であり、空港へ向かう拠点となる品川駅。マイクロソフト、ニコン、ソニーといった大企業のオフィスがあり、ランチタイムや夕暮れどきはビジネスマンでにぎわう。本記事では、出張前に寄りたい駅構内やガード下のスポット、ディープな隠れ家的な路地の名店など、品川駅から徒歩5分圏内にある店を紹介する。出発前にふと空いた時間を有意義に過ごすためのガイドとして役立ててもらえれば幸いだ。
吉利庵
食事を取る暇がないほど忙しくても、品川駅経由なら大丈夫。駅の構内にある立ち食いそばの吉利庵では、驚くべき速さで食事がサーブされる。1日に500杯近く出るという『かき揚げ蕎麦』は驚きのボリュームで価格は500円。たぬき、きつね、わかめが乗った人気の3種盛りも500円となっている。定番メニュー以外にも、季節の限定メニューがあるのもリピーターにとってうれしいポイント。店内には数席だがカウンター席があるので、立ち食いが苦手な人でも安心だ。
焼肉かすが
品川駅港南口前の路地にある焼肉の名店。宝石のように輝く美しいA4ランク以上の黒毛和牛を提供する。なかでも上ロースはさっとあぶるだけが食べごろで、ほぼ生の状態を好む人も多いのだとか。半人前からのオーダーも可能なので、立ち飲みスタンドには一人焼き肉を楽しむ常連客が夕刻前から集まる。迷ったらカルビ、上カルビ、特上カルビ、ロース、上ロースで一人前1,680円の『かすが盛り合わせ』がリーズナブルだ。ウルテやホルモンも絶品。2階にはテーブル、3階には座敷もあるのでゆったりと過ごすのもいい。
原価ビストロ BAN! 品川港南口
路地の奥まった場所にある古民家を改装した隠れ家のような肉料理専門ビストロ。一歩足を踏み入れると広がるモダンな空間には、誰もが驚く。入店料500円だがお通しはなく、飲み物はハイボール50円、ワイン150円、生ビール160円と非常にリーズナブル。低温調理による肉厚で柔らかい、肉汁がしたたる極上肉盛り合わせをグラム単位でオーダー可能。ランチは『BAN BURGER』として営業し、肉汁たっぷりのバーガーセットが500円から注文できる。
玉 品達店
駅高架下にある、人気店がずらりと並ぶラーメンストリート品達品川。行列が絶えない同所に店を構える玉は、川崎が本店のラーメン店。豚骨や鶏ガラ、各種魚介のうま味が凝縮された濃厚スープと極太平打麺のつけ麺を提供している。店内の一角にはかつお節削り場があり、鹿児島県枕崎市産の本枯本節を惜しげもなく削りかけてくれる。押上の人気レストランスパイスカフェとのコラボによる香麺など、品達店でしか味わえない限定メニューもある。
チャイナシャドー
品川駅港南口から直結したストリングスホテル東京インターコンチネンタルのレストランが2019年秋にリニューアル。素材を生かしたオーセンティックな広東料理のチャイナシャドーもよりゴージャスになる。高層階から夜景が見渡せ、まさに天空のレストラン。個室もあるのでミーティングを兼ねたパワーランチで利用するビジネスマンの姿も。ティータイムは飲茶セットセットを。キッズメニューやべジダリタリアンメニューがあるのもうれしい。
おだし東京 エキュート品川 サウス店
JR品川駅構内にあるモダンな割烹店のようないでたちのだし料理専門店。全国展開するスープストックトーキョーの系列店だ。みそ汁やすきやきや、鍋などの和のだし料理を意外性のある食材や洋のアレンジで世界に発信している。ハレの日のような華やかな膳がテーマで、『8種のおだしと真鯛のお椀』(1,280円)や『豚肉と枝豆の冷製すり流し』(980円)など、目に鮮やかで元気が出るメニューが並ぶ。店内にはたいや招き猫など縁起の良いオブジェが飾られている。朝食メニューも充実。
バル マルシェ コダマ品川店
1955年創業の小玉精肉店を原点とし、高級ハムの製造や輸入などを展開するコダマのバルレストラン。640円でハムもメニューに含む食べ放題のモーニングビュッフェは、開店時間の8時前から大行列ができるほどの人気だ。心地いいテラス席でのランチもにぎわう。15〜17時の時間帯には各520円のタパスメニューがあり、自家製ソーセージも1本300円からオーダーできるので、出発前にちょっと一杯、なんて楽しみ方もできる。店頭にはデリがありハムやサラミ、総菜などがそろう。
ダイニング&バー テーブルナイントーキョー
品川プリンスホテル最上階にあるこのレストランバーは、大人のテーマパークとでも呼びたいエンターテイメント性の高いスポットだ。DJブースを備えるバーエリアはなんと朝4時まで営業しており、始発を待ちながら過ごすことも可能。天井高は約8メートル、ワンフロア約2000平米の広々とした空間では、ショーキッチンの出来立て料理を楽しむTOKYO FUSION DININGや、昼のデザートビュッフェも人気のAWA LOUNGEなど9つのエリアがあり、ニーズに応じて選ぶことができる。夜が明けても遊び足りなかったら、同ホテル1階にある24時間営業のカフェレストラン24へ。
マクセル アクアパーク品川
品川駅から徒歩2分の水族館。ライトアップされたクラゲが幻想的な『ジェリーフィッシュランブル』、約20メートルの海中トンネル『ワンダーチューブ』など見どころが多いが、圧巻なのが円型プール「ザ スタジアム」でのドルフィンパフォーマンス。なかでもナイトバージョンは照明演出によって華やかさが増すので必見だ。7月13日からは動物たちとデジタルアートのコラボが楽しめる新エリア『パターンズ』がオープンし、よりユニークな水族館として生まれ変わる。
京急EXホテル 品川
少し贅沢な朝を過ごすなら品川グース内の京急EXホテル品川へ。3階にあるガーデンレストラン オールデイダイニングでは、モーニングビュッフェを6時30分から10時まで実施している。料金は、宿泊客は1,630円、ゲストは1,900円。東海道の出発地点である品川だけに、東海道の各宿場町を代表する漬物がずらりと並ぶ。岩手のドンコ、島根や鳥取のハタハタ、下関のフグなど全国各地の干物もあり、選び抜いた素材によるぜいたくな朝ごはんを堪能できるのだ。
東京アスリート食堂 品川店
専任の管理栄養士が監修する、体をつくり、整えるための健康的な定食が食べられる食堂。アスリートの食生活からヒントを得て、疲労回復、腸活などそれぞれの体づくり目的や悩みに合わせた組み合わせが可能で、糖質や塩分表示もあるので食事制限のある人にとっても頼れる店だ。ひじきの白あえの隠し味にアンズなど、はっとする組み合わせの総菜が豊富にそろっている。和食だけでなく、洋食メニューも取り入れたリニューアルを行った。
ニホンドウ漢方ミュージアム
世界でも例を見ない漢方ライフスタイル提案型複合施設。日本独自の医療体系について、見て、触れて、味わって、五感で学ぶことができる。展示を見て漢方ライフを実践したいと思ったら、血液やストレスのセルフチェックや漢方ブティックで漢方相談員によるカウンセリングを受けることも可能。漢方薬はもちろん、和漢素材を配合したスキンケア、健康茶、食材などを取り揃え、日常生活の中で体を整えるためのコツを教えてくれる。薬膳スープが飲めるレストランや漢方スクールも併設されている。
もっと街歩きする……
JRや東急大井町線、りんかい線などが乗り入れるターミナル駅、大井町。空港が近いこともあってか、この界隈には、出張族や航空関係者も多く住んでいる。イトーヨーカドーなどの便利な大型スーパーが充実している一方、駅前にはセンベロできる大衆的な飲み屋街も連なり、利便性とエンターテインメント性を持ち合わせた街として、人気急上昇中のエリアだ。ここでは、2018年にオープンした話題のスポーツ施設や、精肉店だったときの内装をそのまま生かした立ち飲みバー、開店直後から常連客で満席になる焼き鳥店など、大井町エリアをディープに案内する。
1日平均で38万人以上が乗り降りするという東京駅。2014年には開業100周年を迎え、駅構内の商業施設も盛り上がりを見せている。改札内、いわゆるエキナカにも、ほかには出店していないブランドや、限定商品を販売する店が数多く、旅行客や帰省客を相手にしのぎを削っている。遠方へのおみやげなら、焼き菓子など日持ちするものが人気だが、東京に住んでいるならば生菓子も選択肢にくわえられるだろう。ここでは、タイムアウト東京編集部がおすすめする10店を紹介。スムーズに買い物ができるよう、入手場所も記載してあるので、迷ってしまうほど広い構内での買い物に役立ててほしい。
Discover Time Out original video