ローランズ
ローランズ
ローランズ

千駄ヶ谷で過ごす24時間

大都会のど真ん中にありながら自然を感じられる街を探索する

広告

タイムアウト東京 >ご近所ガイド> 千駄ヶ谷で過ごす24時間

原宿と新宿に囲まれながらも、緑豊かで閑静な雰囲気が漂う千駄ヶ谷。大人びた住宅街にはデザインスタジオやショールームが多く点在し、古くからファッションや建築などクリエーティブな分野との結びつきが強い街として知られている。

千駄ヶ谷と北参道を結ぶエリアはいつの間にか「ダガヤサンドウ」と呼ばれ、流行に敏感な若者が集まるようになったが、千駄ヶ谷の魅力は「オシャレ」だけじゃない。将棋会館があることから将棋好きの聖地という裏の顔を持っていたり、 「奥原宿」という別名のある神宮2丁目近郊は、個性派カレー店が集まるカレー激戦区としても有名だ。

また、千駄ヶ谷近郊の風景は村上春樹の小説にも多々登場し、彼がこの地でジャズバーを経営していたことも知られている。

オリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場の建て替え工事は2019年11月に終了し、駅前周辺は大きく変貌した。高度成長期の面影を感じられた都営霞ヶ丘アパートはなくなってしまったが、タイル張りのビンテージマンションや、古い商店をリノベーションしたミュージックバーなどどこか懐かしい東京の風景も健在だ。

本記事では個性的なショッピングに、パンチのきいたカレー、将棋の神様が祭られる神社など、住んでみたくなる街、千駄ヶ谷の歩き方を紹介する。

新宿がすぐそこ、という立地でありながらも千駄ヶ谷の朝は、案外のんびりしている。新宿御苑と明治神宮外苑に囲まれているからか、緑が感じられすがすがしい。

グッドモーニングカフェ ナワデイズでは、ナワデイズでは、8時までワンコインで注文できるお得な『モーニングプレート』(平日のみ)など、全6種類の朝食を10時30分まで提供している。

早い時間帯に訪れて欲しいのが鳩森八幡神社。境内にある富士塚はパワースポットとしても知られている。また、千駄ヶ谷は「将棋ファンの聖地」としての顔も持つ。鳩森八幡神社の一角には大駒を奉納している「将棋堂」があり、参拝に参拝に来る人も多い。神社の名前にちなんで、鳩をモチーフにしたかわいいおみくじも引ける。

神社のすぐ近くには将棋会館があり、千駄ヶ谷商店街がある。この辺りで、村上春樹がジャズ喫茶ピーターキャットを経営していた。 

ランチタイムは、カレー激戦区として注目を集める神宮前2丁目エリアへ向かおう。味も個性的で、クセになるものが多いのだがBGMやデコレーションにこだわりがある店舗も多く、スタイリッシュな雰囲気はこの地域ならでは。

落ち着いた雰囲気で腹を満たしたいのなら、タスヤードを訪れてみよう。マイルドな野菜がゴロゴロと入った「タスヤードカレー」はボリュームも満点。おしゃれなインテリアに囲まれた店内は席数も多く、コーヒーブレイクにももってこいだ。

キーマカレー好きなら、千駄谷小学校近くにあるモクバザ(MOKUBAZA)をチェック。定番のスパイシーな「キーマカレー」を頼んでもいいが、モッツァレラチーズととろける卵黄の掛け合わせがたまらない「チーズキーマカレー」も人気メニューの一つ。

そのほかにもこの地域には、看板メニューの「チキンほうれん草カレー」で知られるヨゴロウや、伝説のカレー屋、ギー(GHEE)のシェフがオープンしたブレイクス(BLAKES)など、カレーファンが何度も通う名店が軒を連ねる。 

広告

午後

腹ごしらえが済んだら、周辺のショップ巡りへ。セレクトショップだけでなくジュエリーショップや家具屋まで、ラインナップも多様だ。どこも内装にこだわっており、ギャラリーを訪れたかのよう。

千駄ケ谷駅近くにあるスロープ ギャラリーは、落ち着いた雰囲気のブックストア。サーフィンやスケートボードなどのボードカルチャーに根ざしたセレクションが特徴で、店内にはギャラリースペースも併設している。

周辺を散策しているとかわいらしいアパートやレトロなマンションなどが目に付き、この街に引っ越したくなるかもしれない。千駄ヶ谷暮らしにふさわしい家具を取り扱うのは、デザイン集団、ランドスケーププロダクツが展開するプレイマウンテンだ。木の温もりと高い機能性、合理性を兼ね備えたインテリアがそろう。

ユニセックスジュエリーやアクセサリーを扱うジャムホームメイドの店内は、「ブラックミラー」のエピソードに登場しそうな内装だ。店内の壁にはバーチャルの来客がアバターとして映し出されるなど、リアルとバーチャルの組み合わせたSFチックな空間になっている。

そのほかにも、「ファッションとバイシクル」をコンセプトとし、自転車に乗ることを想定した機能を持つウェアを扱うナリフリ、白無地Tシャツに特化した、土曜日にしか開かない世界初の「白T専門店」、FFFFFFT(シロティ)などヒップな店が点在している。

夕方

千駄ヶ谷という街自体はそこまで大きくはなく、ゆっくり歩いても半日もかからず周りきれてしまう。実際「原宿に行くついで」か神宮球場のナイターのために訪れる人がほとんどかもしれないが、街の住民になりきってローカルな店を巡るのも醍醐味(だいごみ)の一つだ。

一日の後半、まだまだ千駄ヶ谷を堪能したいという人は、コーヒー休憩をしよう。国立能楽堂近くにある泥人形は、ローカルな雰囲気たっぷりの静かなレトロ喫茶。ランチセットにも定評があり、近郊で働くサラリーマンや地元民に愛される。そのおどろおどろしい名前に反して店内は静かで、読書をする人も。

おやつも食べたいなら、パイやベーカリーなどのメニューも扱うザ・デック・コーヒーアンドパイ(THE DECK COFFEE & PIE)へ行ってみよう。甘いパイだけでなく、「ジャガバタベーコンパイ」や「バターチキンカレーポットパイ」などこってりメニューもそろうのでランチにもぴったりだ。天気が良ければテラス席で一服するのが気持ちいい。

紅茶で休憩したいなら、アイスミルクティーを専門に扱うモンマスティーがおすすめだ。ティースタンドだが、店の横にベンチがあるので座れることも。フレグランスを感じることのできる濃厚な味わいが特徴。

北参道地区にあるフラワーショップ兼カフェ、ローランズはカーネーションやアジサイなどの花をイメージして10種類以上のカラフルスムージーを提供している。カフェの奥のフラワーショップでは、障がい者が交代で働いており、障がい者が都心で働く福祉事業所のモデルにもなっている。 

広告

早い時間から飲んで、ディナーも兼ねたいという人はぎっちょんへ。1979年から営業しているという老舗で、近郊で働くクリエーターたちも通う。ここでは、自家製ピザや洋風タパスをワインで楽しむのがおすすめ。ランチメニューの豚の肩ロースを使用した「じゅうじゅう焼き」は人気メニュー。千駄ヶ谷周辺に少ない、居酒屋スタイルの定食屋、奥原食堂 by弐万馬力ものぞいてみるといい。夜10時まで定食が食べられるのが魅力。ここの唐揚げは食べ応えがある。

特におしゃれにこだわらないのなら、千駄ヶ谷の名物ラーメン、ホープ軒でがっつり腹を満たすのもいいだろう。背脂の浮いた、豚骨スープは案外あっさりしていてペロリと食べられる。神宮球場でナイターがある日は大混雑するが、その盛況ぶりも楽しい。

どちらかというとデイタイムのイメージが強いこの地域だが、遅い時間までゆっくりできるナイトスポットもある。終電を逃してしまってもいい覚悟があるのなら、神宮前2丁目のバーボノボへ音楽に浸りに行こう。小さな古民家を改装した店内は、1階がバーとDJブース担っており、狭い階段を上がるとゆっくりくつろげるお座敷スペースがある。夜更けまで、心地よい音楽に体を揺らすことができるそんなヴェニューだ。

24時間シリーズはこちら……

東京、24時間おいしい店
東京、24時間おいしい店

始発が走るまでどこかで腰を落ち着けたい、したたか飲んだ後にどこかで締めたい、徹夜明けでヘトヘトだけれど帰宅前にちょっとガスを抜きたい、とにかく朝から酒をかっくらいたい……。24時間営業の店を利用するには、さまざまな理由がある。全国展開、24時間どこでも同じものを食べられるファミレスの便利さと安心感もいいが、ここでは、そうした画一的な利便性とはちょっと違った個性のある、都内で24時間営業しているおいしい店を紹介する。

  • ショッピング
東京、深夜営業の店
東京、深夜営業の店

仕事が忙しくてパーティの準備が間に合わない、始発電車を待つ時間も有意義に過ごしたい。大都会、東京ならば、そんな思いを実現することができる。日用品をはじめ、衣料品やギフトを深夜にゆっくり選ぶのもいいし、ネイルやヘアケアにじっくり時間をかけることもできる。天然温泉で朝風呂、残業後に整体や鍼治療だって受けることができるのだ。ショッピング、ビューティ、スポーツなど、深夜営業、24時間営業している店を紹介する。

広告
  • ショッピング

仕事終わりに無性にショッピングがしたくなったり、金曜の夜に新しい服を買ってから出かけたいと思うことはないだろうか。そんなときは、夜中まで営業している古着屋を回ってみよう。祐天寺を中心に、池尻大橋、三軒茶屋などのエリアには、スタイリストや美容師が通う人気の店が点在している。ここでは、22時から25時あたりまで営業しているおすすめの古着屋を紹介する。 

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告