スマホ時代における観光案内所の立ち位置
はじめに、各人の経歴と自身の「観光案内所」にまつわる考えの発表から始まった。旅行の口コミサービス、トリップアドバイザーを運営する牧野は、「ツアーやチケットを販売している観光案内所は外国人評価が高い」と、直近の観光案内所の人気ランキングの傾向を解説する。
「外国人観光客が都内で一番評価している観光案内所を調べてみたところ、H.I.S.ツーリストインフォメーションセンター原宿がトップでした。ユーザーが評価するポイントは、都内のチケットやメトロ乗車券、ツアーが購入できること。観光案内所というよりは、ツアーやチケットを販売する場所としての評価が高いようです」(牧野)
では、観光案内情報の需要は少ないのかというと、そういうわけではない。牧野は直近の旅行者に見られる行動を例にあげ、「観光客は複数の情報源を駆使するようになった」と語る。
「今、旅行者の7割が情報源としてスマホを使っている状況ですが、一方で、彼らは観光案内所も情報源として使います。スマホを使う7割の旅行者が、観光案内所を使わない、というわけではないんです。しかも、旅行で食べる場所や遊ぶ場所をあらかじめ全て決める外国人観光客は3割ほどしかいません」