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Photo : Kisa Toyoshima展示風景
Photo : Kisa Toyoshima

東京、正月に行ける展覧会15選

2024年の見納め、2025年の見初めの参考に

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本記事では、2024年12月28日〜2025年1月3日に都内で訪れることができる展覧会をお届け。森美術館」「森アーツセンターギャラリー」「ポーラ美術館」などは大晦日・元旦もオープン。今年の見納め、来年の見初めに気になる美術館・展覧会をチェックしてほしい。 

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  • アート
  • 箱根

「ポーラ美術館」で、「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」が開催。ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix) 、クロード・モネ(Claude Monet)、アンリ・マティス(Henri Matisse)、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)、草間彌生、杉本博司、ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)など、印象派から現代美術まで、近現代美術における「色彩」の変遷をダイナミックに紹介する。

自然や都市、美術館などで目にする現実の色より、画面を通して経験する「仮想の色」に慣れつつある現代社会。しかし、時代を表してきた美術家たちは、日々研究を重ね、独自の表現方法を創り、人生をかけて色彩を生み出してきた。

チューブに入った油絵の具を巧みに扱い、さまざまな色彩によって視覚世界を再構築した19世紀の印象派や新印象派、20世紀のフォーヴィスムの絵画や抽象絵画。そして、色彩の影響力によって観る者の身体感覚を揺さぶる現代アート。日々の暮らしに彩りをもたらし、物質と精神をともに豊かにしてきた「本当の色」を身近に感じてほしい。

  • アート
  • 神谷町

森ビルとチームラボによる世界初の常設デジタルアートミュージアム「森ビル デジタル アート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス(MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: teamLab Borderless)」。2023年に閉館した「お台場パレットタウン」から移転し、麻布台ヒルズにオープンする。

《Bubble Universe》と《Dark Waves: Born in the Darkness, Return to the Darkness》など世界初公開となる作品空間は圧巻だ。

ほとんどの作品は鑑賞者が触れ合えるよう作られており、体験型のアートとなっている。また、作品と作品の間に境界がないことも特徴で、作品同士がコミュニケーションし、時に融合するという新しい世界が体験できるだろう。

※チケットは、タイムアウト東京のパートナーサイトで予約可能だ。

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  • アート
  • 神谷町

「麻布台ヒルズギャラリー」で「ポケモン×工芸展― 美とわざの大発見―」が開催される。人間国宝から若手まで20人のアーティストが「ポケモンと工芸」をテーマに80点もの作品を制作。工芸の多種多様な素材と技法で表現された存在感あふれるポケモンに出合える、千載一遇のチャンスだ。

展覧会を記念して、会期中は着物姿のピカチュウと会えるグリーティングイベントを開催。また「麻布台ヒルズギャラリーカフェ」で本展初となる喫茶 ポケモン×工芸展」のオープンのほか、出品作家のトークセッション、展覧会オリジナルグッズの販売も予定されている。

さらに日本の伝統である抹茶について学びながら、展示されている工芸作品とお茶の文化とのつながりをより深く知ることのできるお茶体験付チケットも販売予定。チケットは売り切れ次第終了なので、詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。

日本の伝統芸術とポケモンが起こす「かがく反応」を見にいこう。 

©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

  • アート
  • 表参道

「エスパス ルイ ヴィトン東京」で、アメリカのアーティスト、ウェイド・ガイトン(Wade Guyton)の個展が開催。13点の絵画から成る作品『Untitled』(2022年)が世界初公開される。

写真や彫刻、映像、書籍、ドローイングなどのさまざまなメディアと素材を用い、厳密なコンセプトに基づく作品群で知られるガイトン。2000年代初頭からニューヨークの若手アートシーンで中心的存在となった彼は、絵画と抽象から距離を置くことで、既存のカテゴリーに収まらない在り方を追求し続けている。

今回の作品は、絵画の伝統的な構造や言語に準じながらも、従来の手法や様式を大きく改変している。唯一無二の作品世界を堪能してほしい。

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  • アート
  • 丸の内

2023年4月からメンテナンスのため休館していた、丸の内の「三菱一号館美術館」が、2024年11月に再び開館する。記念すべき最初の展覧会は、19世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)と、現代のフランスを代表するアーティストのソフィ・カル(Sophie Calle)の豪華な共演だ。

ロートレックの多彩な版画・ポスターの表現にフォーカスし、同館のコレクションを中心に、「フランス国立図書館」所蔵のロートレック作品と併せて展示する。一方、カルは、同館のコレクションを代表するオディロン・ルドン(Odilon Redon)の「グラン・ブーケ(大きな花束)」に着想を得た新作を世界初公開する。

  • アート
  • 所沢

光のアーティスト、クロード・モネ(Claude Monet、18401926年)の見た世界に没入する体感型デジタルアート劇場「モネ イマーシブ・ジャーニー 僕が見た光」が、「角川武蔵野ミュージアム」で開催。モネや印象派と関わるさまざまな作品が床や壁面360度に映し出されることで、アートと物語を全身で浴び、体感できるイマーシブ作品を上映する。

映像展示では、モネが人生で訪れた場所をなぞりながら、見た景色、家族や友人、最後の住処であるジヴェルニーでの生活などを音楽とともに追体験できる。また、映像展示以外にも、印象派展の変遷や、制作のテーマ、手がけた「連作」の手法、そして影響を受けたジャポニスムに至るまでを解説する学びのエリアも登場する。

さらに、ジヴェルニーの「睡蓮の池」をしたスペースに太鼓橋を再現したフォトスポットも用意されている。

印象派が生まれた19世紀のフランスで、モネはどのように生き何を描きたかったのか、画家の網膜にはどんな光が投影されていたのか。光の世界に包まれながらモネの気持ちを感じてほしい。

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  • アート
  • 清澄

「東京都現代美術館」で、坂本龍一(1952〜2023年)の大型インスタレーション作品を包括的に紹介する、最大規模の個展「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」が開催。先駆的・実験的な創作活動の軌跡をたどる。

50年以上にわたり多彩な表現活動をしてきた坂本は、1990年代からマルチメディアを駆使したライブパフォーマンスを展開させた。2000年代以降は、高谷史郎やアピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong Weerasethakul)などさまざまなアーティストと協働し、音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に実践してきた。

本展では、生前坂本が同館のために遺した展覧会構想を軸に、音と時間をテーマとする未発表の新作とこれまでの代表作から成る没入型・体感型サウンドインスタレーション作品10点余りを、美術館屋内外の空間にダイナミックに展開する。

坂本の「音を視る、時を聴く」ことは、鑑賞者の目と耳を開きながら、心を揺さぶり、従来の音楽鑑賞や美術鑑賞とは異なる体験を生み出すだろう。なお、2025年2月1日(土)・ 2日(日)は、中学・高校生、専門学校生、大学生の入場が無料だ。

  • Things to do
  • 上野

世界中で親しまれるキャラクター「ハローキティ」。サンリオのアイコンとして活躍し続けるハローキティの生誕50周年を記念した大規模展覧会が、「東京国立博物館」の「表慶館」で開催される。

本展では「キティとわたし」の50年をテーマに掲げている。ハローキティが半世紀も愛される存在になった理由は、「ファンひとりひとりとの関係性」が大きく関わっているようだ。このようなオリジナルな視点から、ハローキティだけが持つユニークな魅力を探っていく。

さまざなカテゴリーに分かれたコーナーはもちろん、史上最多数のグッズが展示される。アーティストとのコラボレーション作品や映像コンテンツなども見逃せない。

ハローキティと私たちの歩みをひもといてみては。

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  • アート
  • 上野

「国立西洋美術館」で、クロード・モネ(Claude Monet、18401926年)が描いた『睡蓮』の作品20点以上が集う「モネ 睡蓮のとき」が開催。日本初公開作品7点を含む約50点の来日した作品群に、日本国内に所蔵される名画も加え、国内外のモネの名作が集結する。晩年のモネ芸術の極致を紹介する貴重な機会だ。

家族の死や自身の眼の病、第一次世界大戦といった多くの困難に直面した時代で最晩年を過ごしたモネ。その中でモネの最たる創造の源となったのは、フランス・ジヴェルニーの自邸の庭に造られたスイレンの池に、木々や空、光が一体となって映し出される水面であった。そして、この主題を描いた大装飾画の構想が、最期の時に至るまでモネの心を占めることになった。

本展の中心となるのは、この2メートルを超える大画面の『睡蓮』の数々。モネの世界に浸る、本物の没入体験が待っているだろう。

  • アート
  • 千葉

千葉県佐倉市にある「DIC川村記念美術館」で、50年に渡りドイツを拠点に活動する西川勝人の日本初の回顧展が開催。1980年代から最新作までの彫刻・写真・絵画・ドローイング・インスタレーション・建築的構造物の約70点を通して、常に静けさという特質を保持し続ける西川の美学に触れる。

西川はシンプルな構造と簡素な素材を用い、光と闇、その間に広がる陰影に心を配った多様な技法を用いた作品制作をしてきた。木や石こうを用いた、抽象的なフォルムを持つ白い彫刻は、表面に淡い陰影を宿し、ただ静かに存在する。会場では、そんな西川作品を自然光・外光・照明・間接光と、さまざまな光のもとで公開し、光と作品、空間との関係性を再考する。

なお、会場構成と作品選定は、建築にも携わる西川本人によるものだ。作品に通底する清らかな静寂が広がる空間で、ゆったりと過ごしてほしい。

2025年のアート情報と言えば・・・

  • アート

2025年に東京都内で開催される注目のアート展を特集。「東京オペラシティ アートギャラリー」の今津景の大規模個展、「森アーツセンターギャラリー」の古代エジプト展、「東京都美術館」でのミロ展、「TOKYO NODE」でのデザインを体感する「デザインあ展neo」、「森美術館」での藤本壮介の建築展など、さまざまなジャンルから厳選してセレクトした。

この記事を参考に、2025年の行きたいものリストを充実させてほしい。

  • アート

地域やエリアの特色を生かしながら、国内外の先駆的なアートやパフォーマンスが一気に集結する芸術祭。ここでは、2025年に開催予定の全国各地の芸術祭を厳選して紹介したい。

初開催の「東京お台場トリエンナーレ」や「千葉国際芸術祭」のほか、瀬戸内の島々を舞台に繰り広げられる「瀬戸内国際芸術祭」や、「大阪・関西万博」を機に開催する「大阪関西国際芸術祭」など、来年の芸術祭巡りの参考にしてほしい。

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