起業家にとっての山小屋になりたい
ハブ トーキョーが尽力しているのは、起業家による起業家のためのコミュニティーだ。海外ではニーズがあった、インパクトを生もうと事業を始める人たちのコミュニティーという存在も、「日本にはまだなかったので、作ってみようという気持ちがありました」。インパクト ハブ トーキョーでは、コワーキングスペースを拠点に、起業家やスタートアップチーム、デザイナーやアーティスト、民間非営利団体(NPO)のリーダーなどが集まり、互いに学びや経験、悩みや失敗までも共有しながら、価値として循環する有機的なコミュニティーを展開。これまでに800人を超す人々が集い、メンバーではなくなった後もひとつのエコシステムとしてつながりを維持している。
「起業家はしばしば登山家に例えられますが、私たちは起業家にとっての山小屋になりたいと考えています。山小屋とは、過酷な登山に挑むための戦略を練る場であり、ホッと一息つける場でもあります。また、ほかの登山家とつながり、議論を重ねながら、情報交換ができる役割も兼ねています」