東京のサステナブルで先進的なバーを決めるアワード、受賞店が決定

初代「The Bar World of Tomorrow」の称号は新宿ウイスキーサロンに
  1. 新宿ウイスキーサロン
    Photo:Kisa Toyoshima新宿ウイスキーサロン
  2. 新宿ウイスキーサロン
    画像提供:新宿ウイスキーサロン
  3. 新宿ウイスキーサロン
    Photo:Kisa Toyoshima新宿ウイスキーサロン
Time Out Tokyo in partnership with Pernod Ricard
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サステナブルな取り組みが注目される昨今、タイムアウトグローバルでは、2023年からペルノ・リカール・グループとのパートナーシップのもと、持続可能な取り組みをする先駆的なバーを讃えるべく、「The Bar World of Tomorrow Award」を世界11都市で始動した。

タイムアウト東京では、ペルノ・リカール・グループとともに環境へのポジティブな影響をもたらす4つのバーを賞の候補店として選出。その後、サステナブル・レストラン・アソシエーション(The SRA)によって、それぞれのバーが実施している廃棄物の管理や、原材料の調達方法、従業員の働き方、給与の公正さなどについて、調査と審査が行われた。

今回、初代「The Bar World of Tomorrow」の称号を与えられた「新宿ウイスキーサロン」は、持続可能な自然環境と伝統文化の維持発展に貢献する、さまざまな取り組みが評価された。例えば、企業の社会的責任を踏まえて素材を調達すること、自然環境に配慮した枡や竹筒、日本の職人による国産グラスを使用することなどである。

ここでは評価の詳細と店について紹介する。
  • 新宿三丁目

「バー リベット(BAR LIVET)」の姉妹店として2019年に新宿三丁目にオープンした、「マスター オブ ウイスキー」の称号を持つ静谷和典が手がけるバー。

国産ウイスキーをメインに数百種類の銘柄を取り揃え、ウイスキーベースのカクテル(ウイスクテイル)は100種類以上展開。また、世界的に人気の高いウイスキーサワーや古典的なカクテル(オールドファッションド)を各10種類以上開発し、世界へ先駆けて発信を行う。

数々の権威あるタイトルを受賞し、国内外問わず世界から注目を集めるオーナーの静谷は、YouTube、TikTok、Instagramの総フォロワー数が約65万人(2023年8月時点)と、SNSにおいても活発な情報発信を行い、業界へ貢献している。

また、ウイスキーグラス「咲グラス(Saki Glass)」もプロデュース。グラスを通したさまざまなウイスキーの楽しみ方を推奨している。

サステナブル・レストラン・アソシエーションの評価コメント

新宿ウイスキーサロンは、「持続可能な開発目標」を研究し、着実にそれを実現してきた。なかでも、生産者との密接な協力関係の構築、廃棄する食材などの削減への取り組み、業界を発展させるための総合的な関与が印象的だった。

また、自らを「生産者と消費者の架け橋」と位置付け、定期的にサプライヤーを訪問し、その事業について学び、ソーシャルメディアやイベントを通じて顧客とそのストーリーを共有することで、生産者と消費者の理想的な関係構築を促進している。

廃棄物削減の取り組みとしては、卵黄のロスを減らすため、生卵の代わりに乾燥卵白を使用。カクテルの氷の使用量を最小限に抑えるため、カクテルをあらかじめ作って冷やしている。同じ理由でグラスも冷やしている。食品廃棄物を減らすだけでなく、使い捨てのプラスチック(とそれに伴う廃棄物)を排除。さらに、すべての業務をデジタル化することでペーパーレス化を実現した。

従業員の働き方としては、日常的に有給休暇を取得できるようにし、フレキシブルなローテーションと最長労働時間を設定。さらに、スタッフが「生理休暇」を取得できるように配慮している。

加えて、責任あるサービスについてのトレーニングを従業員が受けており、アルコールと一緒に水が提供され、低アルコールやノンアルコールといったオプションもある。

このような取り組みに加え、業界の発展のため、SNSでの発信やイベントの開催などの活動に積極的に取り組んでいることも評価した。

The Bar World of Tomorrow

The Bar World of Tomorrowは、ペルノ・リカール・グループが酒類を取り扱う企業の社会的責任活動の一環として、グローバルスケールで展開するバーの世界を通じて持続可能な社会を目指すプログラム。 この取り組みは、ペルノ・リカール・グループトラッシュ・コレクティブサステナブル・レストラン・アソシエーション(The SRA)が発案した。

バーテンダー向けに、新鮮な食材の使用や責任あるアルコール提供、廃棄する食材などの効果的な管理などについて、実践的なヒントや、持続可能なオペレーションを取り入れるための知識を提供している。

2030年までに、プログラムを通じて1万人のバーテンダーを育成する予定だ。バーテンダーたちは、業界が持続可能な方法で課題に取り組む際の先導役となることが期待されており、そのために必要なスキルを身に着け、将来の成功に生かしてもらうことを目指している。

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