これまでの肩書の中で「今が一番面白い」
「若い頃『甘い生活』を観たんだよ。それでこれは女にモテる……と編集者とバーマンになると決めたんだ」。
『甘い生活(La Dolce Vita)』は1960年公開のイタリア映画。記者が有名女優と社交界で戯れる描写が多く、表題通りの甘い生活を垣間見られる、巨匠フェデリコ・フェリーニの名作だ。この映画をきっかけにして島地は、編集者とバーマンという2つの夢を見事かなえたことになる。
編集者、著者、バーマン……。これまでの肩書の中で「今が一番面白い」と明言する。「僕はね、人が好き。人と話すのが好きなんだよ。もの書きは人に会わないからね。多士済々のいろいろな人に会うには、こういうオープンな場じゃないと。もっとも僕はしゃべるだけ。著書を読んだ方が会いに来てくれる。7年やったら、バーマンは面白くて、辞められなくなった」。