タイ
同性婚は(ほとんど)認められていない
タイは、「LGBT大国」というイメージを抱く人も多いであろう国だ。そんなタイも、過去をさかのぼると、側室や侍女が女性同士で性的関係を持つのは違法で、ムチで50回叩かれ、クビに刺青を入れられ、公衆にさらされるという信じられないような罰が下されていたという。
現在は憲法で「出生地、民族、言語、性別、年齢、障害、心身の状態、身分、経済もしくは社会的な地位、信仰、教育、もしくは憲法に抵触しない政治信条の違いにより人を不公正に差別することはできない」と定められている。同性同士での挙式もOKだ。
一方で、法律では同性婚を認めておらず、結婚式を挙げたとしても、婚姻証明書を発行してはもらえない。
ややこしい矛盾も
だが注意したいのは、だからと言って、「同性」の結婚が必ずしも認められていないわけではない。どういうことか。
タイでは、性別は生まれた時点で決まっており、後から変更はできないとされている。つまり、女性が性転換手術で男性になって、女装好きな男性と結婚するのは問題ないわけだ。「同性」の定義が特殊なため、こうした不思議な矛盾が起きている。
また意外なことに、法律では同性カップルが代理母を使って子どもをもうけることも認められていない。