すずめの戸締まり
Photo: ©2022「すずめの戸締まり」製作委員会「すずめの戸締まり」
Photo: ©2022「すずめの戸締まり」製作委員会

2022年度公開、観るべきアニメ映画8選

9〜12月の注目作品、深海誠の「すずめの戸締まり」や「SLAM DUNK」など

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2022年も残すところわずか3カ月ほどに迫っている現在。一年の終わりに近づきつつも、見逃せない長編アニメーションの数々が劇場で待ち構えている。

ここでは年内に公開予定の注目すべきアニメ映画を紹介。世界でも名高い新海誠の新作「すずめの戸締まり」に始まり、原作者の井上雄彦が監督を務める「SLAM DUNK」の劇場版など、期待がふくらむタイトルが勢揃いだ。アニメーターの技術が光る力作へ浸り、今年を楽しく締めくくろう。

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公開日:9月16日(金)

監督:石田祐康

「ペンギン・ハイウェイ」や「泣きたい私は猫をかぶる」などの長編映画を制作してきたスタジオコロリド。同社の新作「雨を告げる漂流団地」が、9月16日からNetflixでの配信および日本全国でのロードショーをスタートさせる。

本作は、夏の終わりの団地を舞台にした冒険ファンタジー。幼なじみの航祐と夏芽が取り壊し予定の団地で遊んでいると、突如不思議な現象が発生。気がつけば、主人公たちは大海原の真ん中にいた。思い出が詰まった団地とともに元の世界に戻るため、漂流の旅が始まる。

公開日:9月14日からディズニープラスで配信、30日(金)から映画館で3週間限定上映

監督:夏目真悟

森見登美彦の小説で、平成アニメの佳作としても親しまれている「四畳半神話大系」。ヨーロッパ企画の上田誠による青春SF戯曲「サマータイムマシン・ブルース」とタッグを組んだのが、「四畳半タイムマシンブルース」だ。

四畳半神話大系に登場する個性的な面々の前にタイムマシーンが出現。悪友の小津による過去の改変に巻き込まれた主人公の「私」は、宇宙消滅を回避するべく奮闘するはめに。テンポの良い会話劇や独特な動きなど、この作品らしいドタバタ青春劇が繰り広げられる。

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公開日:10月7日(金)

監督:松本淳(「僕が愛したすべての君へ」)、カサヰケンイチ(「君を愛したひとりの僕へ」)

乙野四方字(おとの・よもじ)によるライトノベル「僕が愛したすべての君へ」と「君を愛したひとりの僕へ」。並行世界を行き来できるという世界観の中、同じ名前の2人の少年のラブストーリーを描いている。両作を読むと、2つの世界が交差するという斬新な設定が話題となった。

アニメ映画化に際し、前者はタツノコプロの新しいスタジオレレーベル「BAKKEN RECORD」が、後者は老舗スタジオの「トムス・エンタテインメント」が制作をそれぞれ担当する。同時公開される両作は、見た順番によって結末が大きく異なるというのが面白い。どちらから先に観賞するか、じっくりと考えてほしい。

公開日:10月21日(金)

監督:黒川智之

青春物語とSFの両方を堪能したいならば、「ぼくらのよあけ」がおすすめだ。「月刊アフタヌーン」で連載された、今井哲也のコミックを映画化した本作では、主人公の沢渡悠真が「二月の黎明号」という地球外生命体を宇宙へ帰すという極秘ミッションに挑んでいく。

精細な絵柄からは、子どもの頃の懐かしい気持ちが呼び起こされるはず。原作は全2巻のため、漫画を読んでから映画館へ赴くのもいいかもしれない。

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公開日:11月11日(金)

監督:新海誠

今年最も注目が集まる映画の一つが「すずめの戸締まり」だろう。「君の名は。」や「天気の子」などの名作を世に放ってきた新海誠の新作は、少女の解放と成長を映し出すロードムービーだ。

日本各地に存在し、災いのもととなる「扉」。主人公の岩戸鈴芽はその扉を閉めるという、まさに「戸締まり」を行う旅に出る。別れや困難に直面しても前へ進もうとする鈴芽の姿は、不安や不自由さを抱える現代社会にも一筋の勇気を与えてくれるだろう。作中に描かれる廃虚をはじめ、新海が得意とする幻想的な風景にも胸が高鳴る。

公開日:12月3日(土)

監督:井上雄彦

長らく再映像化が期待されていた「SLAM DUNK」が、ついに今年の12月にスクリーンへ登場する。1990年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始してから30年以上たった今でも人気が衰えない本作の映画に、喜びの声を上げた人も多いだろう。

最も注目したい点は、監督および脚本を原作者の井上雄彦が自ら手がけたところ。原作者だからこその視点から描かれた、湘北高校バスケットボール部の活躍を目に焼き付けよう。

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公開日:12月23日(金)

監督:原恵一

「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」や「河童のクゥと夏休み」を生み出した原恵一も、新作を携えて帰ってくる。今回は多数の賞を受賞した辻村深月のベストセラー小説「かがみの孤城」の映画化で、再びメガホンを取る。

学校で居場所をなくしていた主人公のこころが突然光り出した鏡に入ると、そこには城が広がり、中学生6人とオオカミの面を被った少女の「オオカミさま」が立っていた。選ばれた7人の共通点やおのおのの願いなどの謎が明らかになる時、想像以上の感動が待ち受けている。

子どもから大人まで幅広い人々から好評を博するファタンジーミステリーを、心情描写の名手はどのような作品に仕上げるのだろうか。両者の共演を見逃さないように。

公開日:未定

監督:百瀬義行

誰にも見えない主人公を描く意欲作に、スタジオポノックが挑戦する。「メアリと魔女の花」以来となる同社の新作長編では、少女の想像から誕生した「イマジナリ」という存在であるラジャーとその仲間による「見えない戦い」を表現していく。

原作は、A・F・ハロルド(A.F. Harrold)の児童文学「The Imaginary」。高畑勲にも実力を認められた鬼才・百瀬義行が送り出す渾身(こんしん)のタイトルだ。

もっとアニメ映画を楽しむなら

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2022年の夏以降、アニメや漫画を原作とする話題の実写映画が公開される。山本直樹の最高傑作と名高い「ビリーバーズ」や、庵野秀明がメガホンを取る「シン・仮面ライダー」など、数々の有名タイトルが並ぶ。オリジナルストーリーを追加した「耳をすませば」の意欲作も登場する。

作品に対して賛否が大きく分かれるのも同ジャンルの特徴。原作ファンも食わず嫌いはせず、スクリーンへ足を運び、原作との差異や俳優の演技など細部の考察を楽しみたい。

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平成は日本のアニメ史においても重要な転機であり、重要な作品を多く生み出した時代だった。「オタク」というワードが世界中に浸透し、アニメ文化そのものが国境を越えたのは、平成時代に生み出されたアニメが国際的に評価されるようになったからだろう。また、この30年の間に制作面でも手描きからCG技術へと大きな進歩もあった。

令和を迎えて早くも2年。現在はスタジオジブリの新作から、大人向けのマニアックな作品までが多言語に訳され、アニメの舞台を訪れるために訪日する外国人も増えている。ここではもう一度じっくり見たい、アニメの黄金期を代表する作品を紹介しよう。

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海外旅行どころか、東京都心へ出かけることすらままならない非常事態が続いている。そんな生活に潤いを与えてくれるのがアニメだ。スクリーンと想像力の中でなら、私たちはどこまでだって羽ばたける。

ここでは、Netflixや各種の動画配信サービスで視聴できる、東京近郊を舞台にした良作なアニメを紹介。『鬼滅の刃』に引き続いて大きな話題を呼んでいる作品から、30年の時を経てアニメ映画化が決まった名作まで、すでに知られた作品ばかりだが、今こそ見直す理由がある。

作品の特徴を表す、三つのハッシュタグから気になる作品を見つけてほしい。

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