直島
直島の象徴でもある「カボチャ」は一つではない。フェリーで到着した観光客の目にまず留まるのが、フェリー乗り場の脇にある『赤かぼちゃ』だ。巨大なスケールの同作品には丸い出入り口が設けられており、中に入ることもできる。
大地に根を張ったカボチャのようにしっかりと固定されているので、暴風雨で吹き飛ばされる心配はないだろう。
タイムアウト東京 > トラベル >草間彌生のカボチャが見られる4の場所
2021年8月、日本列島を襲った台風9号。この影響で、直島にあった草間彌生の「黄色いカボチャ」が破損したことを記憶に残っている人も多いだろう。1994年から瀬戸内海に面した桟橋で常設展示されていた『南瓜』は、草間の代表作。表面に亀裂が入るなど作品が受けたダメージは大きく、時間がたった今も状態は不明だ。直島のシンボルでもある作品が無事修復され、再び元の場所に戻ってくることを願うファンは多い。
しかし、草間の「カボチャシリーズ」は日本各地に展示されているので、そのほかの作品を観に行くというのも手だ。ここでは各地にある作品を紹介する。
直島の象徴でもある「カボチャ」は一つではない。フェリーで到着した観光客の目にまず留まるのが、フェリー乗り場の脇にある『赤かぼちゃ』だ。巨大なスケールの同作品には丸い出入り口が設けられており、中に入ることもできる。
大地に根を張ったカボチャのようにしっかりと固定されているので、暴風雨で吹き飛ばされる心配はないだろう。
青森の十和田市現代美術館の向かいにある黄色いカボチャは、草間が『愛はとこしえ十和田でうたう』と題した有名なインスタレーションの一部だ。作品は子どもの遊び場としても開放されており、黄色の水玉模様で覆われた緑色のゴムの床で自由に走り回れる。
カボチャの隣には、不思議な形をした生き物の彫刻や、絵本から出てきたような背の高いキノコなどカラフルな作品が並ぶ。屋外広場には、エルヴィン・ヴルムの『ファット・ハウス』と『ファット・カー』、ジャウメ・プレンサの『エヴェン・シェティア』などのインスタレーションも展示されている。
そのほかにも、他館に引けをとらない大型作品がラインアップ。レアンドロ・エルリッヒの『建物―ブエノスアイレス』や塩田千春の『水の記憶』のような没入型インスタレーションは壮大なスケールで、つい写真に収めたくなってしまう。
※美術館は2022年2月28日(月)まで休館
1979年に設立された福岡市美術館は、近代から現代までの美術品を収蔵する。平安時代の仏像から、アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア、サルバドール・ダリまで、幅広いコレクションを常設で展示している。
一般入場料は200円だが、草間の黄色いカボチャは、同館(赤レンガの建物)の外に常設展示されているので無料で鑑賞できる。
草間彌生ゆかりの地、長野にある松本市美術館は、彼女の存在を強く感じることができる場所だ。庭園と中庭には黄色いカボチャに似たオブジェや、エキゾチックな植物たちの彫刻がそびえ立つ。館内の自動販売機にも、草間のトレードマークである水玉模様が施されている。
特設展『草間彌生 魂のおきどころ』では、草間の絵画やドローイング、インスタレーションなどを展示。そのほか、上條信山の書作や細川宗英による彫刻など、松本出身の著名な作家たちの作品も所蔵する。
同館は2022年4月まで改修工事のため休館中だが、松本パルコで開催されている『パルコde美術館』(2月28日まで)で、黄色いかぼちゃを観ることができる。
横浜はアートに関しては長い歴史がある。1859年に横浜が開港したとき、横浜の絵師たちは横浜にやって来た西洋人たちを風変わりな顔とエキゾチックな衣服で描き、錦絵の一ジャンル『横浜絵』を生み出した。最近では、横浜のクリエイティブなシーンはさらに成長を続け、東京と肩を並べるほどになっている。
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