「宇宙戦艦ヤマト 全記録展」
Photo: ©東北新社/著作総監修 西﨑彰司 | 「宇宙戦艦ヤマト 全記録展」
Photo: ©東北新社/著作総監修 西﨑彰司

3月から4月に行くべきアニメ展示

宇宙戦艦ヤマトや火の鳥、少年ジャンプ+など注目の展覧会

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2025年3〜4月にかけて、人気アニメや有名漫画の展覧会が多数開催される。手塚治虫の名作『火の鳥』の大規模展や、『宇宙戦艦ヤマト』の企画展など、注目のイベントが続く。

緻密で繊細な原画を楽しんだり、制作秘話をのぞいたり、空想の世界を自由に楽しもう。濃密なアニメ展示を体感してみては。

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漫画家・手塚治虫の代表作にしてライフワークとなった名作『火の鳥』の大型展覧会が「東京シティビュー」で開催。本作は、その血を飲んだものは永遠の命を得るという伝説の鳥「火の鳥」を追い求める人々の葛藤を描く一大傑作長編だ。過去と未来を交互に描きながら、「生と死」「輪廻転生」といった哲学的なテーマを表現した世界観は、今もなお人々を魅了し続けている。

本展では生物学者の福岡伸一が企画監修を担い、この壮大な叙事詩を生命論の視点から読み解いていく。展示会場は、プロローグから始まり、3章立てで構成。原画を中心に、映像、関連資料、作品の世界観を表現したグラフィックなど、計800点以上を展示する。

エントランス展示「プロローグ 火の鳥・輪廻シアター」も見どころだ。展望台の窓面、複数の大型モニター、床面全てを通して映像が展開され、漫画と眺望が融合した新感覚の没入体験を実現させている。

また、本展では未完に終わった物語の結末について、福岡がさまざまなヒントをもとに一つの答えを導き出している。本展でしか知り得ない結末が見たいなら、ファンは足を運ぶしかないだろう。

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放送から50周年を記念した『宇宙戦艦ヤマト』の企画展がスタート。本展の企画・プロデュースを務めるのは、アニメーターの庵野秀明だ。庵野は「『宇宙戦艦ヤマト』との出会いがなければ、今の自分はなかった」と語っている。

アニメ特撮アーカイブ機構の協力の下、立ち上げ当時の企画書、キャラクターやメカニックの設定画、セル画や背景画といった中間資料などが、テレビシリーズの26話のエピソードとともに公開される。ここでしか見られない貴重な資料に驚くだろう。初代から現代のリメイクシリーズまでの歴史を時系列順に紹介する大年表、レコードや懐かしいアイテム、ヤマトの模型なども登場予定だ。

昭和から令和まで、数多くのファンを夢中にさせてきた名作に触れてみては。

※10~20時(3月19日は19時まで)/入場は閉場の30分前まで/料金は前売り2,500円、小学〜高校生1,300円、グッズ付きチケット5,000円/当日2,700円、小学〜高校生1,500円、未就学児無料

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  • 芦花公園

世界でも名高い漫画家であり、イラストレーターの士郎正宗。士郎は、最先端の技術や電脳化する未来を鋭敏に捉え、誰よりも早く漫画に落とし込んできた。そんな作家の全貌に迫る大型展覧会が、「世田谷文学館」で開催される。

本展では、代表作『攻殻機動隊』をメインに、初期作品『ブラックマジック』から『アップルシード』『ドミニオン』『仙術超攻殻オリオン』、そして現在を含んだ作家の軌跡が体験できる。アーティストやブランドとのコラボレーションに加え、オリジナルグッズも販売予定だ。後世のSF作品の方向性を決定付けた作家の歩みを、本展で振り返ってみては。

訪れる際は、チケット料金など最新の情報を確認してほしい。

※10〜18時(入場は17時30分まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,500円

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  • 青海

人間の歴史上で最も大きなパラダイムシフトに数えられるのが、天動説から地動説への転換だろう。この転換を、テレビアニメ『チ。 ー地球の運動についてー』とともに読み解く特別展が、「日本科学未来館」でスタートする。

見どころは、主に本作のハイライトシーンからパラダイムシフトについて迫っていく展示。作品のオリジナルムービーやフォトスポットなどから本作の世界観を味わうだけでなく、観測技術にまつわる展示なども体験できる。

天文学と宇宙について、身近に楽しく学ぶ機会になりそうだ。

※10〜17時(入場は16時30分まで)/休館日は火曜(2025年3月25日・4月29日・5月6日は開館)/料金は未定

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  • 天王洲

集英社による漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」。2024年で設立10周年を迎えたことを記念し、初めての展覧会が「寺田倉庫」G1ビルで開催される。

『怪獣8号』や『SPY×FAMILY』など、同誌を代表するキャラクターの書き下ろしイラストが、キービジュアルに登場した。展覧会の詳細については、今後の情報で明らかになる。

※10~18時(金・土曜・祝日の前日、4月27日、5月18日は20時まで)/入場は閉場の30分前まで/料金は2,000円、中学・高校生1,500円、小学生1,000円、グッズ付き4,800円

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  • 池袋

1985年の発売開始から、世界中で親しまれてきたドールハウスシリーズ「シルバニアファミリー」。発売から40周年を記念した大規模な展覧会が、池袋の「サンシャインシティ」(文化会館ビル2階・展示ホールD)でスタートする。

「ようこそ、シルバニア村へ」というテーマの下、「シルバニア村」の誕生秘話が学べるモニュメントや、シルバニア村を再現した大型ジオラマ展示などさまざまな企画が並ぶ。初代のハウスから、歴代の「赤い屋根の大きなお家」、周年を記念した限定品といったアーカイブ商品を展示したエリアは圧巻だ。

2025年4月25日を除く平日には、シルバニア村の仲間の一人が会場に遊びにきてくれる。時代に合わせて全エリア、全作品が撮影ができるというのもうれしい。実際に目で見て、写真として記録を残すという楽しみ方もできそうだ。

ショコラウサギのフレアのダイカットポーチが付いたセット券も販売。詳細は、公式ウェブサイトで確認してほしい。

※10~18時(入場は17時30分まで)/料金は前売り2,200円、3歳〜小学生1,000円/当日2,400円、3歳〜小学生1,200円、2歳以下無料

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  • 世田谷区

漫画家・山下和美の展覧会が、「旧尾崎テオドラ邸」でスタート。ここでは、『モーニング』と『モーニング・ツー』で、2001年から不定期に連載されている『不思議な少年』に焦点を当てる。圧倒的な画力で描かれ原画、そして単行本未収録の原稿が堪能できるまたとない機会だ。

会場となる洋館は、1888(明治21)年の建造後、1933(昭和8)年に世田谷の豪徳寺へ移築された。2020年に取り壊しの危機に瀕していたが、山下が中心となり洋館の保存活動を開始。2024年3月に、漫画ギャラリー、喫茶室、ショップの3つの要素を備えた施設として生まれ変わった。

本展は、グランドオープンから1周年を記念して開催される。作家と会場の縁が深いという点も魅力の一つだろう。原画と洋館、両方の壮麗さを同時に楽しみたい。

喫茶室の予約付きチケットや、アフタヌーンティー付きのチケットなども販売。詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。

※10〜18時(入場は17時30分まで)/休館日は木曜/料金は前売り1,000円、当日1,500円、未就学児無料

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  • 銀座

「なんらかのクリエイター」を自称する、にしむらゆうじ。「ごきげんぱんだ」や「こねずみ」「ラブラビット」を世に放ってきた作家の大型展覧会が、「松屋銀座」でスタートする。

LINEスタンプを初めて発売して以来、にしむらは2025年で活動10周年を迎える。本展では、「にしむらゆうじの過去・現在・未来」の観点から、これまでの作品300点以上が登場予定だ。

記念LINEスタンプの発売や、作家初の旗艦店舗の開店など、さまざまな10周年記念企画が始動される。これらの企画も、本展と併せて楽しんでほしい。

※11~20時(3月30日・4月6・13日は19時30分まで、4月14日は17時まで)/入場は閉場の30分前まで/料金は前売り1,200円、高校生700円、中学生600円、小学生500円/当日1,300円、高校生800円、中学生700円、小学生500円、未就学児無料

アニメが好きなら……

  • アート

海外旅行どころか、東京都心へ出かけることすらままならない非常事態が続いている。そんな生活に潤いを与えてくれるのがアニメだ。スクリーンと想像力の中でなら、私たちはどこまでだって羽ばたける。

ここでは、Netflixや各種の動画配信サービスで視聴できる、東京近郊を舞台にした良作なアニメを紹介。『鬼滅の刃』に引き続いて大きな話題を呼んでいる作品から、30年の時を経てアニメ映画化が決まった名作まで、すでに知られた作品ばかりだが、今こそ見直す理由がある。

作品の特徴を表す、三つのハッシュタグから気になる作品を見つけてほしい。

  • 映画
  • アニメーション

 平成は日本のアニメ史においても重要な転機であり、重要な作品を多く生み出した時代だった。「オタク」というワードが世界中に浸透し、アニメ文化そのものが国境を越えたのは、平成時代に生み出されたアニメが国際的に評価されるようになったからだろう。また、この30年の間に制作面でも手描きからCG技術へと大きな進歩もあった。

令和を迎えて早くも2年。現在はスタジオジブリの新作から、大人向けのマニアックな作品までが多言語に訳され、アニメの舞台を訪れるために訪日する外国人も増えている。ここではもう一度じっくり見たい、アニメの黄金期を代表する作品を紹介しよう。

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