1. 絵画は手で鑑賞する。
まずは、この美術館の個性的なAURORA(常設展示室)を見てみよう。AURORAは、『すみだと北斎』にはじまり、『習作の時代』から『肉筆画の時代』まで、北斎が使用した主な画号に従って7つのエリアに分けられる。
画号とは、画家が作品を制作するときに用いるアカウント名のようなものだ。それぞれのエリアで、各時期の代表作の実物大高精細レプリカがエピソードを交えて展示されているので、パネルだけで北斎の生涯を知ることができる。ほかにも、北斎の弟子たちが作画の際に参考にした図版集でもある『
一人の浮世絵師の業績を一つの部屋で通覧し、作品を実際に手にするかのようなバーチャル体験ができるのはすみだ北斎美術館ならでは。一度にまとめて展示したり、触れたりできない貴重な実物は、