雑司が谷から池袋方面へと向かう明治通り沿いにある、膨大なクラシック音楽のアナログレコードコレクションと素晴らしいサウンドシステムを備えたカフェ。店内に並ぶ1万2000枚のアナログLPレコードを、店主が自作した巨大なスピーカーで聞くことができる。
レコードのラインアップを見るとクラシック音楽マニア向けの店のようだが、ここは「クラシックはハードルが高い」と感じている人にこそ訪れてほしい一軒だ。なぜならば、「春らしい曲が聴きたい」「ピアノの名曲が聴きたい」といった形でのリクエストにも応じてくれるほか、店主も優しく手解きしてくれ、クラシック初心者でも大いに楽しめるから。実は常連客の多くも、ここでクラシック入門した人が多いのだそうだ。
手製のスピーカーはもちろんのこと、部屋の四隅には響きを出すスピーカーが設定されており「教会モード」といった形で音の聞こえ方を調整できるほか、レコードプレーヤーに落とす針も2種類あり、音源が録音された年代に合わせて使い分ける徹底ぶり。綿密に構築されているサウンドシステムからは、まるで目の前で楽団が演奏しているような、繊細かつダイナミックな音を楽しむことができる。
ハンドドリップで入れるスペシャルティコーヒーやティーコーディネータが厳選した茶葉で提供する紅茶に加え、ケーキや焼き菓子なども用意。これらを片手に、ぜひリラックスしてクラシックの世界に飛び込んでみてほしい。
カフェが営業していない時間帯は、この空間を使って声楽やピアノのレッスンも行っている。ピアノにおいては、1936年製ビンテージのベヒシュタイン・グランドピアノを使ってレッスンが受けられるという贅沢さなので、気になる人はそれぞれの公式ウェブサイトから問い合わせをしてみよう。