彼女たちの最新作『#N/A』は、イギリスの伝説的ダブエンジニアのエイドリアン・シャーウッドをプロデューサーに迎えた話題作だ。なんせ彼女たちのデビュー期には『Pop Group』なる名前の曲があるほどであるから、エイドリアンとの邂逅は運命的で、本人たちにとっても念願の展開であるのかと思いきや、いたってフラットな答えが返ってきた。「いつも、こういうの好きなんでしょって周りから言われるんですけど、『それなんですか?』って。それから聴き始める。エイドリアン・シャーウッドの過去の仕事にしても、あまり詳しくないんです。『それで想像する ねじ』(最初期の音源)では、ちょっとTHIS HEATっぽく、という程度で仮タイトルでつけていたものがそのまま出てしまって、私たちがそのへんの音楽すごい聴いているみたいになってますけど、そうでもないんです」(姫野 さやか:Dr)
「もちろん聴いている音楽の影響っていうのは自然と出ている部分はあると思いますが、作る時にこれっぽく、とやってしまうとダサくなるから、自分が『良い』と思う瞬間を感じるというか。バンドがこうだったら格好いいというヴィジョンを崩さないようにはしています」(高田 正子:Gt)