K-POPの定義は変わり続けるでしょう
―K-POPに興味を持ったきっかけと、バンド結成の経緯を教えてください。
シーメ:初めてK-POPのビデオを見た時は、驚きと衝撃でいっぱいでした。音楽、ビジュアル、振り付け、ファッションなどすべてがパーフェクトだったからです。ニューヨークに住んでいたため、時々韓国人街に遊びに行ったりもしていました。ここ数年でK-POPは世界的な音楽ジャンルのひとつとして大きく成長しました。街中でK-POPを耳にしたり、アメリカのラジオから流れてくるのには驚かされますね。
EXP Editionはもともと、ボラ・キムという韓国人がコロンビア大学でのMFA論文作成のために生み出したグループです。ボラは、韓流ブームの中で韓国人がいない初のK-POPグループを結成して文化的現象を探り、ドキュメンタリーとしてグループ結成に至るすべてを記録したのです。そうすることで、文化的な融合やジェンダー、ファンの世界といったトピックといかに繋がりを持つかということについて知ろうとしたのです。グループ結成の当初から記録や映像が残っていて、ボラのドキュメンタリー作品は今も制作中なんですよ。
―韓国人のいないK-POPグループという形態は非常にユニークです。それゆえに批判もあったと聞きますが、あなたたちにとってK-POPの定義とはどのようなものでしょうか。
フランキー:よく「アメリカ人だけのK-POPグループ」と間違われるけど、シーメはクロアチア出身で、光希は香港生まれの日本人です。僕はアメリカ育ちのポルトガル人です。僕らがデビューした時、韓国人メンバーがいないK-POPグループということで皆は驚きました。初めてのコンセプトだったからです。 僕らを温かく受け入れてくれた韓国の人たちには頭が下がる思いです。
僕らはデビューしてからずっと、K-POPの「定義」に関する話題の対象になってきました。 K-POPもほかのジャンルと同様、時間と共に内容が変わってきていますが、なにか特徴をあげるとしたら、主にメンバー数が多いことと精密なダンス、そして韓国の事務所と契約していることです。
僕らはすべての曲を韓国語で歌い、韓国の事務所と契約を結び、韓国に住み、K-POP業界で活動しています。毎日欠かさずトレーニングをし、韓国語の習得にも力を入れています。K-POPは僕たちの人生となりました。K-POPというジャンルは変化し続けK-POPの定義も変わり続けるでしょう。