老舗の「ジャズバー そるとぴーなつ」で、新鋭ドラマーである中村海斗によるカルテットのライブが開催される。現代ジャズで最も進化が進んだ分野の一つがリズム。ヒップホップの拍からずれたサンプリング感覚がプレイヤーによって洗練された結果、リズムの細分化が進み、1拍に含まれる情報やグルーヴ解釈の幅が相当に広がった。
さらにSNSの普及もあってか「チョップス(ゴスペル・チョップス)」と呼ばれる乱打フレーズをはじめとした、テクニックの切磋琢磨(せっさたくま)も激しい。RLK(Right・右手、Left・左手、Kick・足)の組み合わせで考えるゲーム的でシンプルな発想もあってか、ドラム人口も増えていると聞く。
そういった流れで、我が国でも才能のある新世代ドラマーが何人も頭角を現しているが、中村は存在感のあるビートで音楽をコントロールしてしまう存在だ。彼のドラミングが火を吹いた時の高揚感は、ぜひ生で体験してほしい。この日は馬場孝喜(ギター)、布施音人(ピアノ)、高橋陸(ベース)というカルテット編成だ。
贅沢過ぎる年末のひとときを、実力派の奏でる音楽とともに過ごそう。
※19時30分〜21時50分/料金は2,500円〜(チャージ1,500円、テーブルチャージ500円、ドリンク類500円〜)