逗子海岸から徒歩1分、潮の香りが漂うシネマカフェ。一軒家を改築して2009年にオープンした。上映作品は新作を中心に週替わりで入れ替わり、ドキュメンタリーからミニシアター系の話題作まで、オーナーによるセレクトの妙が光る、オールジャンルの作品が並ぶ。また、イベントスペースとしてトークショーや音楽イベントも頻繁に行っている。併設されているAMIGO MARKETでは、ランチタイムに日替わりのシェフによる地元の野菜や海の幸を使った料理を提供しており、ランチ目当てのファンも多い。AMIGO MARKETのフードを持ち込んでの映画鑑賞も可能だ。2階は逗子周辺在住のデザイナーやカメラマンたちのオフィススペースとなっており、多くのクリエイターが集う活動拠点となっている。
作品ありきで近所の上映館を探す。目当ての作品を観終えたら、劇場を後にする。そういう使い方もいいが、映画館だってDJバーやブックカフェのように、なんとなく居座ってみたり、訪れること自体を目的にしたり、仲間と入り浸る口実に使えてもいいはずだ。
本記事では、東京近郊に点在する個性際立つミニシアター5軒を紹介。いずれも、プログラムから上映スタイル、内装まで、独自の営業方針でメッセージを発し、映画を通した人々の交流空間として、新しい映画鑑賞の形を提示している劇場だ。地元住民でない限り行きつけにするには少々遠方だが、小旅行の目的地と思って訪ねてみれば、すてきな出会いが待っているに違いない。