東京にはチェーン店を含め数えきれないほどの焼肉店があるが、その中で各店舗はどのように違いを生み出しているのだろうか?新橋にある焼肉店、かるびあーのでは店長の高島修が厳選した和牛を提供している。和牛にこだわっている店は同店だけではないのはごもっともだが、高島は肩ロースやしんしんなど、あまり使われていない部位を好んで使う。薄く切られた赤身肉は、10席あるカウンター席の目の前で炭火焼きにされ、肉に火が通るのに1分もかからない。
ジューシーで完璧に味つけされ、繊細な味を帯びる肉は、口の中ですぐに溶け出していく。肉の塊のまま、高嶋がじっくり焼いてくれる「塊焼き」はぜひ食べてもらいたい。薬味には、ワサビ、生の黒胡椒、チリマスタード、卵醤油などがあり、味を変えながら楽しめるが、単純に肉そのものの味が美味しい。和牛はさしの多さを競う傾向にあるが、同店が提供するのは、熊本県の赤牛や、岩手県の短角牛の上質な赤身なので、次の日に胃もたれを感じることはない。サラリーマンの街、新橋の中心にあるため、木曜日と金曜日の夜に行くなら事前予約を勧める。