その店は山手線の中でも地味な駅から10分ほどの場所にある。見た目も古く、染みがこびり付いた駅は決して食欲をそそるような場所ではない。しかし、天候に左右されることなく、毎日多くの人がジローのラーメンを求めてこの駅に訪れる。ここのラーメンは都内一の人気を誇るといっても過言ではないだろう。スープは油こってりの醤油ベース。麺は太麺でキャベツと豚の薄切りが入っている。1968年のオープン以来、三田本店で修業を積んだ従業員たちが30店もの姉妹店をオープンしている。しかし、それらの全店が本店をベースにしたオリジナルレシピで、本店と同じ味の店はない。それが、客が本店に並び続ける理由かもしれない。
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