ラ ジョコンダ

三田にある本格イタリアン。イタリア中部のトスカーナ地方の郷土料理を提供する。20席強のこぢんまりした小さな店だが、厨房のシェフと、ホール担当ともにイタリア人が務め、イタリア語が飛び交う店内と内観も合わせて、東京にいることを忘れるような本物感が随所に感じられる。周囲で働く会社員などによく利用されているが、イタリア大使館が近いこともあり、イタリア人の客も頻繁に訪れ、大使館職員にも同店のファンが多い。

サラダやピッツァ、パスタなどメニューは総じて美味しいが、同店名物のトスカーナ料理、『ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ（フィレンツェ風Tボーンステーキ）』は迫力ある見た目と、香ばしくジューシーで、肉の濃厚な旨味が楽しめる味わいが絶品。塩、こしょうだけのシンプルな味付けだけで、これほど深い旨味が得られることに感動する。ぜひ食べたいメニューの一つだ。アラカルトでも注文できるが、アンティパストやパスタなど4品を含む全5品のコース（5,300円）がリーズナブルだ。ただし要事前予約なので、店舗に確認を。

テキスト：浅野 陽子（フードライター）