高級デザイナーズブランドやデパートが立ち並ぶ銀座の裏通りにひっそりと佇むマークズテーブルのキッチンは、洗練されていながらも親しみやすい雰囲気を醸し出している。初めてでも、旧友の家に招かれたような親しみやすさを感じるだろうが、その後に出される洗練された高級ディナーには驚くこと間違いない。
シェフのマーク関田は父親の跡を継ぐために金融業を辞め、その後すぐに料理学校に入学した。彼はニューヨークのGramercy Tavernのシェフ、マイケル・アンソニーの下で数年間働いた後、2年前にレストランをオープン。日本風のアレンジを効かせたアメリカ料理5品のコースメニューを月替りで提供している。
関田は自分の思い出に最も近い料理を再現することに情熱を燃やしており、子どもの頃の味を共有するために、伝統的な家庭のレシピをたびたびメニューに取り入れている。 マカロニのような料理は見慣れたものに見えるかもしれないが、馴染みのある味同士を組み合わせることで、想像をくつがえす驚きの味だ。
カウンターの後ろでシェフが魔法をかける様子を眺めながら、ワインを一杯飲まずにはいられないだろう。 関田のルーツであるサンフランシスコに敬意を表したカリフォルニア産の赤か白のグラスがおすすめだ。