中央線三鷹駅から徒歩5分、住宅街の中にあるハンバーグとステーキ、そしてワインが楽しめる肉バル、ニクータ(NICUTA)。
東日本大震災の起きた翌年の2012年に開業。銀座や渋谷などの繁華街でなく、あえて東京郊外の三鷹へ出店した理由は、オーナーシェフの感じた「震災後、多くの人が帰宅困難に見舞われた状況を見て、みんな会社の近くなど都心よりも地元に帰ってゆっくり飲みたいのでは」という読みからだという。
実際、震災後はそのニーズが高くあり、また開業から数年経つ現在は、地元の人に愛される店になった。平日週末問わず、ファミリー連れや、地域の会合の帰りに用するグループ客などでにぎわっている。
メニューの目玉は、なんと言っても高く盛り上がったボリュームたっぷりのハンバーグ。北海道産の牛肉100パーセントを使い、熱々の鉄板にのって提供される。ナイフを入れるとじわじわあふれ出す肉汁がたまらない。シェフは肉の取り扱いがうまく、牛ステーキも絶品。ワインと一緒に楽しんでほしい。
テキスト:浅野陽子(フードライター)