伊勢丹新宿店の裏、飲食店などが入る伊勢丹会館の6階にある。同店のコンセプトは「劇場型フラメンコレストラン」で、店名のタブラオとは、スペイン語でフラメンコを楽しめるレストランや酒場のことをいう。
実際に店の中央には大きなステージが設置され、客はそれを取り囲むようにして座る。ワインと、ブイヤベースやパエリアなどのスペイン料理を味わいながら、本格的なフラメンコショーとスパニッシュギターの演奏、そして生歌も楽しめる。
ランチタイムも営業しているが、ショーはディナーの早い時間にのみ、1日2回行われる(21時でショーが終了、その後はバータイムとして営業)。ショーを鑑賞する際は、ディナーの料理代金のほかに、4,900円のショーチャージが加算されるシステムだ。ショーの出演者はトップクラスのダンサーや演奏者がスペインから約1カ月ごとに招聘され、それに応じてプログラムも替わる。
客席とステージの距離は非常に近く、本場のフラメンコやギターの演奏を間近に見るのはなかなかの迫力。ダンサーが踏むステップの激しい振動は、客席に座っているだけでも感じられるほどだ。
客には本格的なフラメンコファンもいるため、客席から「オレーイ!(素晴らしい)」と掛け声も時々上がり、刺激的。ショータイムは熱気であふれており、単なる食事の楽しみだけではない、濃密な時間を過ごせるだろう。
テキスト:浅野 陽子(フードライター )