虎ノ門ヒルズの近く、新虎通りすぐ裏手にある熟成肉ハンバーグの専門店。厳選した群馬産の赤城牛を、店主自ら仕込んでじっくり寝かせ、うま味やコクが増した熟成牛で作るハンバーグが目玉だ。
熟成肉自体はメジャーな食材だが、それを100%で作ったハンバーグ、しかも専門で出す店は珍しく、「日本初」と謳っている。
焼き上げてすぐ、鉄板に乗った熱々の状態で客席まで運ばれてくる。ナイフを差し込むとまだ中は絶妙なレア。スパイスのきいた香ばしい香りが食欲をそそり、口に入れると濃厚な牛ひき肉の味とジューシーな食感で満たされる。
しかもしっかりした味わいなのに、意外と後味がさっぱりして飽きない。店主の中村大吾(なかむら・だいご)のこだわりで、野菜も八ヶ岳産の高原野菜を仕入れている。この野菜も味が濃く、肉に負けず抜群にうまい。
食感軽やかなハンバーグと、味にパンチがある野菜の組み合わせは止まらない。ハンバーグに添えてあるソースも絶品なのだが、多くの客が「ハンバーグのおいしさにソースをかけるのを忘れてしまう」そうだ。
このハンバーグをバンズに挟んだ熟成肉ハンバーガーや、ステーキも提供。ニューヨーク風のシックでスタイリッシュな空間も居心地よく、肉好きはぜひ一度食べてほしい味。
テキスト:浅野 陽子(フードライター)