雑司が谷の鬼子母神堂へ向かう石畳の参道沿いにあるコーヒー店。昭和初期に建てられた築80年の長屋「並木ハウス別館」を改装し、2009年にオープンした。すぐ裏手には手塚治虫が住んでいたという「並木ハウス」がある。
同店の魅力は、美味しい自家焙煎(ばいせん)のハンドドリップコーヒーやケーキを居心地のよい空間で味わえること。窓の外には、参道の緑や日の光、静かな足音が感じられ、ここだけ時間の流れ方が違うかのようだ。
常連客がゆったりと語らうカウンター席を中心とした1階と、テーブルが並ぶ2階は、吹き抜けでつながり、互いの気配が心地よい。耳に残る店名は「染色体が交叉(こうさ)する結び目の部分」を意味する。時と人が交差する同店にはぴったりの名前だ。
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