新宿から電車で約50分、京王電鉄・多摩都市モノレール線が走る高幡不動駅は、高幡不動尊金剛寺への参拝客で賑わっている。同駅を出て線路沿いをほどなく歩いた路地に佇むインド食堂アンジュナは、2010年4月25日でオープン10周年を迎えた。麹町の人気店『アジャンタ』で修業を重ね、ベイヒルトンホテル内『チャンドゥ』でも8年のコック経験がある店主・藤井正樹が考えるコンセプトは、“0歳から食べられるインド料理”。約25種類もある豊富なカレーからタンドール料理まで、日本人が馴染みやすい南インド料理を中心としたメニューを展開する。中でもアンジュナの魅力が詰まったディナーセット(Aセット)は、骨付きとキーマという2つのチキンカレーに加え、タンドールチキンやシークカバブまで味わえる嬉しいひと皿。骨付きチキンカレーは、スパイスを凝縮させ、鶏だしと玉ねぎで煮込んだサラサラのルーが特徴だ。辛さが引き立つのに後を引かない爽やかな口当たりの理由は、ホールスパイスを多めに使用しているから。こちらはぜひ、ご飯とともに食べてほしい。対して、グリンピースと鶏挽肉を合わせたキーマカレーは、食べやすさを重視した柔らかな仕上がり。辛さの中にも、鶏挽肉が持つさっぱりとした味わいが、日本人の舌に合う。そして、約400度にもなるタンドールで炭焼きされたタンドールチキン。ジューシーな旨味がつまった肉の塊は、骨を持って一気にかぶりつきたい。
同年2月には、多国籍料理を味わえる『となりのチャッポラ』が、その名の通り隣にオープンした。
関連記事
『東京、インドチキンカレー5選』