銀座駅から歩いて5分ほどの天ぷら専門店。御茶ノ水の「山の上ホテル」内の「天ぷらと和食 山の上」出身の料理人、近藤の天ぷらを食べれば、天ぷらがフリッターとはまったく異なる食べ物だということが分かるだろう。すべてが適切で絶妙なタイミングで揚げられるため、全国各地から集めた選りすぐりの野菜には、瑞々しさがしっかりと保たれている。築地で仕入れた魚介も然り。「天ぷらは蒸し料理」と近藤が言う通り、衣を纏わせることで、食材の旨味を逃さずに堪能することができるのだ。
切り株のように大きくカットされたインパクト抜群のさつまいもは、じっくりと時間をかけて揚げていく。火が通るのかと心配になるが、揚げた後の余熱も考慮され、ほっくりとしている。上質なごま油を使用し、確かな技術で揚げたさまざまな天ぷらは胃もたれの心配もない。