天五中崎通商店街アーケード内にあるたこ焼き店。母親と店を切り盛りする4代目店主の曾祖母が、1953年に屋台から創業した。穴が小さい銅板で、秘伝のだしをきかせた生地を足しながら焼き上げるスタイルが特色。塩ゆでしたマダコ、黄色い天かす、紅しょうがを入れ、表面はこんがり香ばしく、中はふんわりもっちりとした食感に仕上げている。
ソースを付けずに食べるのがベスト。だしの風味とタコの味が一体となった、いわば「すっぴん」のたこ焼きをハフハフとやけどに気を付けながら楽しもう。とてもシンプルだが、大阪を代表とする味の一つといえる。
1人前(8個480円、税込み)は、子どもでもお代わりできるほどの量で、「1人で98個食べたお客さんもいました」と店主。Netflixの「ストリート・グルメを求めて: アジア」で紹介されたことがあり、外国人客も多く、フランスから来た5人家族も10皿ほど食べたという。
焼き台が商店街に面しているため、たこ焼きに目が奪われがちだが、目線を上げるのも忘れずに。店の歴史を物語るタコをモチーフにした趣ある看板は必見だ。