「宇田津 鮨」の大将、宇田津久は、食肉販売店の出身でありながら、寿司の道に入ることを選んだ人物だ。このルーツの複雑さによって、彼のアプローチは豊かなものになっている。確かな伝統に則っていながら、同時に、あっと驚く革新性に満ちているのだ。
出される寿司は、ジュレが乗せられたイシダイの握り、マスと香草の海苔巻きといったようなもの。こだわりのシャリには国立の農家に特別に作ってもらった米を使い、特別ブレンドの酢を合わせている。使用する食材は、豊洲市場から仕入れた新鮮な魚介類や、広島県の梶谷農園から仕入れた完全無農薬のハーブなど、最高級品だ。
店は中目黒の路地にひっそりと立っている。ミニマルなデザインが洗練された輝きを放っていて、ヒノキのカウンターとアート作品が空間を彩っている。ディナーは2万2,000円からとラグジュアリーだが、ランチのおまかせコースは8,800円から味わえる。