高田馬場駅のロータリーの目の前の、雑居ビルの地下1階にあるとんかつ専門店。1971年創業の老舗店だが、行列ができるようなとんかつの名店も多い高田馬場エリアで(「東京、とんかつ15選」参照)、強い人気を保ち続けている。
同店で食べられるのは、肉質がきめ細かい千葉県産の銘柄豚「林SPF豚」を使った「特選ロース定食」(2,200円)「ロース定食」(1,850円)や、客の健康を気遣った「薄付け衣」が特徴で看板メニューの「ヒレかつ定食」(1,950円)など。こだわりのとんかつと、キャベツにご飯(どちらもおかわり無料)、新香、味噌汁(豚汁かシジミ汁を選べる)が付いたセットを提供している。
なかでも、鹿児島産の最高級銘柄「霧島高原純粋黒豚」を1人前180グラム使用した「黒豚ロース定食」(2,800円)は、とんかつ好きは一度食べてほしい名品だ。肉本来の食感を堪能できる「厚切りカット」と、霜降りが入りやすく、ロースでも肩に近い部位をボリュームを出して切る「リブカット」の2つの切り方が選べるのも楽しい。味わいは甘い豚肉の脂分がじわっと口の中で溶けて、うま味がありながらしつこさはまったく感じない。特製ソースとトリュフ塩もセットに付いてきて、どちらも肉の深い味わいとぴったり。同店が力を入れる、厳選コシヒカリが進みすぎて困るほどだ。
人気店だが一人客も多く、ピークタイムでも回転が早いので少し待てば入りやすい。駅近なので、ふらっと最高のとんかつを食べに訪れてみては。
テキスト:浅野 陽子(フードライター)