※2022年5月6日に天ぷら元吉 的場として営業
揚げ物は悪者にされることが多い。しかし、東京の食通たちは天ぷらに夢中だ。野菜が天ぷら鍋に落ちた瞬間に上がるシューシュー、パチパチという音や天ぷら鍋に火箸が当たって奏でるチャイムを聴きながら一品一品を堪能するのは至福の一時である。
「天ぷらは温度とタイミングが命」と言う元吉は、天ぷらを出されたらすぐに食べることを強く勧める。その小さな彫刻のように美しい天ぷらを、写真に収めてInstagramにアップしたい欲求に打ち勝ち、1秒も無駄にせず、すぐに口に入れるのが正解だ。
見た目と同じように味も素晴らしい。とても軽い口当たりで油っこくなく、サクサクとした衣で、口の中にうま味が広がる。昼と夜ともに「おまかせコース」のみで、アスパラガス、ナス、さつまいもに種々のきのこなど旬の食材を最大限引き出した天ぷらが楽しめる。