大阪の中でも常にアップデートし続けているグルメなエリア、福島。その路地裏にあるたこ焼き酒場が、「多幸屋」だ。母体が中央市場のタコ卸商で、たこ焼きのほか、明石産や泉州産の活けタコ料理、一品料理などを豊富なドリンクメニューとともに提供する。
店頭で焼くたこ焼きは、表面はカリカリ、中は熱々トロトロのスタンダードな大阪タイプ。使われるのはその日の朝ゆでたモロッコ産のタコで、柔らかくうまみも芳醇(ほうじゅん)だ。コンブとカツオのだし入りの生地とも相まって、深い味わいが楽しめる。香ばしさと甘さをプラスするのはたっぷりの天かすで、アクセントは紅しょうが。きれいな球体には、丁寧な仕事を感じさせる。
たこ焼きは5個480円から(税込み)。オプションを含めて味付けは10種類以上あるが、まずはそのままの味「素焼き」を試し、次いで「塩ごま油」「塩マヨ」「ソースマヨ」など、アレンジを楽しむのがおすすめだ。近隣には支店の「多幸屋2組」と明石焼きが名物の「多幸屋3組」がある。