通りに面して多様なおでんダネがいかにもおいしそうにスープの中に浮かぶ鍋を見て、思わず立ち止まってしまう。ここは、中目黒の人気店「さもん」の姉妹店「水炊きおでん しゃもん」。通常の昆布とかつお出汁(だし)で煮るおでんとは違い、「東京しゃも」を使い、うま味が凝縮された水炊きスープの鶏出汁でおでんをじっくり煮込むという唯一無二の専門店だ。
練り物や「奥久慈半熟卵」(380円、以下全て税込み)、季節の野菜、鳥串など王道から変わり種まで多数具材をとり揃える。自家製の辛味噌、柚子胡椒で味わうのもユニークだ。ポーション大きめの大根(380円)や手羽先(390円)は、奥深いうま味がありながらもまろやかなスープが染み込み、予想を超えた斬新な味わい。半熟卵は、箸を入れると流れ出すトロリとした黄身にしゃもスープがしっとり絡む。
日本各地から厳選して仕入れた日本酒と合わせるとまた格別。おでん出汁を使ったポテトサラダなどサイドメニューも豊富。木目調で統一された空間は下町を彷彿とさせる雰囲気を再現している。カウンター席とテーブル席、立ち飲み席があり、幅広いシーンで利用できそうだ。