2024年7月、学芸大学駅の高架下の「ガクダイパークストリート(GAKUDAI PARK STREET)」に、「パーラーオクムラ(PARLOR OKUMURA)」がオープンした。
店主は、かつて学大周辺に出店していたキッチンカー「オクムラパーラー」で多くのファンを獲得した奥村辰徳。かねてからの夢だった実店舗を、満を持して出店した形だ。
営業スタイルは、「モーニング・ランチタイム」と「ディナータイム」の2部制。かつてブリューパブに勤めていた奥村にとって「おいしいモーニングが食べられる、ペットOK、クラフトビールが飲める」という条件は、店を開く上で不可欠だったと語る。
タップで注がれるクラフトビールは、全国各地の異なるブルワリーのものが毎日4種類ラインアップし、樽(たる)が空くごとに銘柄は入れ替わる。取材日には近年人気のヘイジーIPAや、アップルシナモンのエール、スモーキーなダークラガーといった個性的なクラフトビールが並んでいた。
フランス・ブルゴーニュの家庭的な卵料理にニンジンのピューレを加えてアレンジしたという「ウフアンムーレット」や、アルゼンチン発祥のチミチュリソースにハーブやパクチー、トマトやオレンジなどを加え、こんがりとグリルしたサバの上にたっぷりとかけた「焼きサバ」など、さまざまな国にルーツを持つ多国籍なフードメニューも、同店ならではの魅力である。
フレンチ・イタリアン・中華などで料理人として活躍してきた奥村が織り成すフュージョンメニューは、ほかのどんな店とも似つかない。一度味わえば、たちまち夢中になってしまうだろう。