「銀座ベルビア館」8階にある、話題のモダンスパニッシュ「マシア(MASIA)」。三つ星レストランでの在籍経験を持つシェフのマテウ・ビジャレット(Mateu Villaret)が手がけるメニューの多くは、「Mar y Montanya (海と山)」というコンセプトをベースに、季節感あふれるカタルーニャの伝統料理を現代的なスタイルでアレンジしたものだ。
海と山の素材が融合しているのが特徴的で、例えばスペイン産のロメインレタスのパンチェッタ(豚バラ肉)の間にアンチョビとカラスミのパウダーが入っている、といった具合だ。ソースはスペイン・マヨルカ島産の「ソブラサーダ」というチョリソーの一種を加えたロメスコソースを用いることで、コクのある味わいに仕上げている。
現地では家庭的なスープ料理である「スケッツ」も、マテウの手にかかれば驚きの一皿へと昇華する。ソースは魚のだしと、サフラン風味のアイオリソースをハーブオイルとかけ合わせることで、奥行きのある味わいに進化するだけでなく、鮮やかな黄と緑色の色彩と芳醇(ほうじゅん)な香りが広がるのだ。
ドリンクは、トップレストランでの豊富な経験を持つソムリエ・長谷川憲輔が厳選したスペイン産ワインをはじめ、シェリー、ベルモット、ビールなどを用意する。
人気店なので、予約してから訪れるのを勧める。全く新しい伝統料理をぜひ味わってみてほしい。