慶應義塾大学三田キャンパス内に、1912(明治45)年に建てられたゴシック様式の壮麗な建物、図書館旧館がある。国の重要文化財に指定されたこの建物の一階に2021年8月、オープンしたのが、「カフェ八角塔」だ。店内にはドレープの美しいカーテンやドイツ製ビンテージの椅子、三越製作所製の上質なテーブルなどが配されている。
ここでぜひ注文したいのは、自家焙煎珈琲店「蕪木」が手がける八角塔オリジナルブレンドを使用し、サイフォンで淹れる「コーヒー」(700円、以下全て税込み)だ。香りがよく、透明感のある味わいが楽しめる。同じく蕪木が作るチョコレートを贅沢に使用した「チョコレートサブレ」(350円)とのペアリングも絶妙だ。
店舗はキャンパス内にあるが、一般客も利用できる(大学指定休日はカフェも定休)。建物内の一階と二階をつなぐ階段の踊り場には、空襲での焼失から復活を遂げた大きなステンドグラスが飾られている。カフェの帰りにぜひのぞいてみよう。