2020年、老舗から新店までさまざまな店が軒を連ねるスパイスカレー激戦区・北浜にオープンした「カリー&ナイス カトゥール」。店主は、東京にも進出している人気店「旧ヤム邸」の初期から店を支えたメンバーの一人だ。
ランチは、カレーを3から5種類提供する。「シングル」(1種1,050円、以下全て税込み)、「ペア」(2種1,150円)、「コンボ」(3種1,250円)と、好きなカレーの数を選べるシンプルなスタイル。取材時は「コンボ」で、「レモン香るイカのココナッツ」と「エリンギと人参のスパイス炒めと豆カリー」「KTLマトンキーマ」を注文した。
「レモン香るイカのココナッツ」は、イカのだしとほんのりクリーミーなカレーをレモンのフレッシュな酸味が引き締め、あとを引くうまさ。マトンの肉肉しい味わいとスパイスの強さが響く「KTLマトンキーマ」を食べると、2種の両極端な味わいをより感じられる。
「エリンギと人参のスパイス炒めと豆カリー」と副菜は、箸休めにぴったり。「遊び心を常に持っていたい」という店主の志が、まさに一皿を舞台に繰り広げられている。
創作精神は、夜メニューに登場するアルコールドリンクにも表れている。甘酒を隠し味に使った「NICEラッシー」(500円)や日本酒「1/fゆらぎ」と合わせた「ポン酒ラッシー」(480円)などは、筆者はこの店で初めて見た。おすすめは、食前酒のように「ポン酒ラッシー」をくいっと飲んでカレーを食べるという流れ。ちょっぴり新鮮なカレー体験となるだろう。