台湾の昔懐かしい豆花が味わえる浅草の店。主人の志田晃久は母親が台湾人で小学校時代に台北の下町、萬華で夏休みを過ごした時よく食べた豆花の味が忘れられず、2016年4月に専門店をオープンした。独学で試行錯誤を重ねて完成した豆花は、昔ながらの製法にこだわって食用の石膏を用い、コクと独特の柔らかさを生み出す。
ほの甘いきび砂糖シロップの代わりに、台湾の豆乳に当たる豆漿(トウジャン)をかける豆漿豆花なんてメニューも用意されている。トッピングは十数種類の具を用意。自家製のもっちりしたさつまいも&さといも団子、はとむぎ、緑豆、白玉団子など、渋い名脇役ぞろいである。
店のイチオシは、湯がいたピーナッツ。やわらかい歯ごたえとほんのりした自然の甘味が豆花と実にマッチする。パイナップル豆花などのオリジナルも楽しいところだ。
店を営む一方で豆花作り教室も開催。現在、ここで学んだ豆花作りを出す店は全国に広がっている。入って左手の台に並ぶ全国の関連店のショップカードがその証。それだけで一見の価値がある。