銀座一丁目の昭和通りに面したビルの1階にある「アロセリア ラ パンサ」の扉を開けると、そこはスペインの片田舎にあるレストランのようだ。パエリアをはじめとした15種類の米料理とスペインの郷土料理が楽しめるレストランで、本場の味を求めて足しげく通うファンも多い。
人気メニューでもある「あさりごはん(アロス コン アルメハス)」は、シェフの平松篤人がバスクで修行に初めて作った料理だという。濃厚な魚介の味わいに大ぶりのアサリが入っており、シンプルだが奥行きのある味に驚かされる。
この店の料理には、随所に平松のスペインでの体験と思いが反映されている。その思いこそが食べるものの心に感動を与えてくれるゆえんなのだ。