27〜29万年前の巨大噴火でできたカルデラの中という、世界でも希少な環境にある博物館。阿蘇の火山はもちろんのこと、日本国内や世界、さらには宇宙まで、火山というものを深く学べる。
ディープな展示内容にハードルの高さを感じる場合は、赤いベストを着たガイドスタッフに声をかけてみよう。マニアックな内容をカジュアルに話してくれたり、参加者に質問を投げかけながら説明してくれたりするので、理解が深まるのとともに、いつの間にか火山が身近に感じられてくる。通常、ガイドは事前予約制だが、予定の空いているスタッフに運良く出合えたら解説をしてくれることもあるそうだ。
注目は、阿蘇火山の生い立ちを解説するレトロなジオラマ。これは、1984年公開の「ゴジラ」をはじめとした数々の作品で、特撮美術監督・デザイナーとして活躍した井上泰幸が手がけたもので、現在、この規模感で井上の作品が楽しめるのは日本でここだけなのだそう。特撮ファンならば、ぜひ一度は見ておきたい。
そのほか、この環境ならではの雄大な自然を舞台にしたフィールドワークやイベントなども実施。大自然の中に身を置きながらさまざまな話を聞くことで、「自然との共生とは一体何か」ということを自分の体で体感できる。
入館直前でも購入できる、お得な「阿蘇火山博物館早割チケット」もある。