湯島駅4番出口のすぐ横にあるビルの3階にある、ミュージックバー。オーナーの大久保裕文が、「アナログレコードとCDのコレクションがたくさんあって、自宅に収まりきらなくて」と2009年にオープンした。
カウンターの後ろには1000枚以上というおびただしい数のレコードが並び、壁にはアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)のシルクスクリーンが飾られている。アーティスティックな雰囲気は、大久保の本職がグラフィックデザイナーであることにも起因しているのだろう。4階にもスペースを持ち、ライブイベントなども開催される。
大久保自身は音楽に耳を傾けながらカウンターで飲んでいることが多く、カウンターに立つのはフリーランスの舞台俳優。2025年1月現在、4人の俳優が交代で担当している。この日の担当は中瀬古健。「サバのリエット」(700円、以下全て税込み)、「スパイスキャロットラペ」(600円)といったつまみや、「サングリア」(900円)、「コーヒー焼酎」(800円)などは、彼が主体となって作っている。
ゲストは常連はもちろん「ネットで見た」という外国からの観光客も少なくない。
洋楽がかかっていることが多いが、シティポップも人気で、「先日も『(山下)達郎、ありますか』とリクエストをいただきました」(中瀬古)。「サッポロラガー大瓶」(1,100円)をチビチビやりながら、青春時代の名曲に酔いしれるのも悪くない。居合わせたゲストとのやりとりも楽しい、帰宅途中につい足が向いてしまうそんなバーである。