アメリカ産クラフトビールの輸入を行うナガノトレーディングが、そのオフィスを横浜の吉田町エリアに移転した際、彼らは非常に合理的かつ秀逸なアイディアを形にした。オフィス下のワンフロアをバー兼ショールームとしたのだ。オフィス然としたフロアに必要最低限のものだけを備えた「アンテナ・アメリカ」は、アメリカ産ビールに特化した品揃えを誇る。「Stone」や「Green Flash」、「Ballast Point」といったマイクロブリューワリーによる瓶ビールの取り扱い数はゆうに100を超えるだけでなく、小売価格で販売。また、生ビールの取り扱い銘柄は週ごとに入れ替わり、編集部が最近訪れた際には「Bear Republic」の4銘柄を楽しめた。ここには、いわゆるガーリーな銘柄はほとんど置かれていない。クラフトビール好きならば、ガツンと苦みの効いた「Anderson Valley's Imperial IPA」や、Green Flashの「Palate Wrecker」を冷蔵庫から探し出すのもいいだろう。また、こうしたビールと合わせてつまむには最高なバッファローウィングやホットドッグ（店頭で扱うビールでソーセージをスチームして提供しているのがユニーク）も楽しめるのが嬉しい。そして、ここではブリューワリーが作っている調味料を販売しているのもお忘れなく。チポートレ入りのマスタードは、辛いもの好きにはおすすめのアイテムだ。しかし、何よりもこの店が素晴らしいのは、テラスでビールが楽しめること。心地よい風に吹かれながらうまいビールで喉を潤すには最高の場所だ。
